【入門編】軸ずらし転職とは?軸ずらし転職のメリットと向いていない人を解説

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こんにちは。シャチホコです。

個人事業主等にはならず、現状の会社員という立場で給料を上げる戦略を模索している人は多くいるだろう。

その中で今話題になっているのが、「軸ずらし転職」という方法だ。

この軸ずらし転職はSNSで有名になった副業兼業サラリーマンのmoto氏が提唱している転職方法である。

僕は、軸ずらし転職は今後、転職で年収をあげるための主要な戦略の1つとなると考えている。

この記事では、軸ずらし転職とはなにか、軸ずらし転職のメリットと向いていない人について解説していく。

▼軸ずらし転職とは?

まず軸ずらし転職とは、現職と同じ「職種」のまま「業界」だけ変える、もしくは同じ「業界」のまま「職種」だけ変えるという転職方法である。

大前提として、年収は「職種×業界の掛け算」で決まっている。

そのベースの上で年齢、会社の大きさ、役職という要素が追加となり、最終的な年収が決まるのだ。

転職において、会社の大きさを重視する人は多いが、あくまでベースは職種×業界の掛け算で決まっているということを理解しておこう。

その中で軸ずらし転職とは、現職の業界、または職種のどちらかだけ変える転職方法だ。同じ「職種」のまま「業界」だけ変える、もしくは同じ「業界」のまま「職種」だけ変えるという転職方法である。

具体的には下記のようなイメージである。

  • 現職:メーカー(業界)×営業(職種)
  • 2社名:メーカー(業界)×企画(職種)
  • 3社名:IT(業界)×企画(職種)
転職活動における職種とはなにか?

ここで改めて、職種とは何かについて解説していきたい。

職種とは下記のように、現在自分が行っている業務内容を表したものである。

転職においては、このように現職の職種が何であるかが次のキャリアにおいても重要なキーとなる。

職種例:営業、事務・管理、企画・マーケティング、専門職、エンジニアなど

転職活動における業界とはなにか?

合わせて業界とは何かについて解説していきたい。

業界とは下記のように、現在自分が勤める会社の所属を表したものである。

業界例:製造業、小売、サービス、金融、広告、マスコミ、通信

この世の中では稼げる「職種」と「業界」が既に決まっている。

稼げない業界や稼げない職種では、残酷だがどれだけ頑張っても稼げない仕組みになっている。

この仕組みを理解した上で、稼げる業界はどこか、稼げる職種は何かを考えて、キャリアパスを構築することが大切だ。

稼げる業界とその構造については下記の記事で解説しているため、ぜひ参考にしてほしい。

▼軸ずらし転職のメリットとはなにか?

結論から言う。軸ずらし転職のメリットは、年収アップとキャリアを拡げ生存力を高めることの2つのことを実現できることだ。

大前提として、転職において一番簡単な転職方法は「同業界×同職種」の転職である。

それに加えて、キャリアダウン(給料ダウン)の転職が重なれば超簡単だ。

軸ずらし転職について転職エージェントに相談すると、「業界、職種ともに未経験者は無理です」と言われるかもしれない。

しかし、そこでも食い下がるべき2つのメリットが軸ずらし転職には存在している。

それが下記の2つのメリットである。

  • 年収アップが狙える
  • 生存力が高められる

それぞれについて解説していく。

軸ずらし転職のメリット1:年収アップがねらえる

既に述べてきた通り、稼げる「業界」と「職種」はすでに決まっている。

そのため、「業界」もしくは「職種」の片足を残しながらいかにその業界や職種に近づくかが転職における基本戦略となる。

現職の「業界」もしくは「職種」を片足を残すことで、全くの未経験ではなく、経験や実績を活かせることができるため、軸ずらし転職においては年収アップを十分に狙うことが可能だ。

ただ、それにはコツがある。

大切なのは、転職の面接において「同業界×同職種」からの応募者と比較して、どんな価値を会社に提供できるのかをアピールすることである。

例えば、今営業職で企画職を目指すなら、現場で顧客の声を生で聞いていたり、顧客から見た時の競合他社との差異が何かを企画職に活かすことができる。

他の職種や業界に属しているからこその自分の価値が何かを定義づけしておこう。

軸ずらし転職のメリット2:生存力が高まる

VUCAという言葉を聞いたことがあるだろうか。VUCAとは、社会やビジネスにおいて将来の予測が困難になっている現代の状態を示す造語である。

予測が困難な要因として4つの時代の特性をあげ、頭文字を取って作られた。4つの時代の特性とは下記の4つである。

  • V:Volatility(変動性)
  • U:Uncertainty(不確実性)
  • C:Complexity(複雑性)
  • A:Ambiguity(曖昧性)

10年前にGAFAM5社の時価総額が、東証1部上場の2170社の時価総額を上回ることを誰が予測できただろう。

また、ソニー、NEC、日立といった大企業がリストラしないといけない時代を誰が予測できただろう。

終身雇用が既に崩壊しているこの日本では、会社は君を守ってはくれない。自分の身は自分で守らないといけないのだ。

では、どのような業界や職種を目指すべきなのか。

結論から言うと、VUCAという時代においては、10年後にどんな職種が残るか、また、どんな業界が残るかは予測がつかない。

その場その場で自分なりにキャリアパスを修正し、業界や職種を選択し、結果を残していくいかないのだ。

そもそも現在、高い年収が貰える業界や職種の特徴は下記の通りとなっている。

  • 現在高い年収が貰える業界:収益性、成長性が高く、参入障壁の高い業界
  • 現在高い年収が貰える職種:需要の多い、有望な職種

軸ずらし転職で、現在高い年収が貰える業界×現在高い年収が貰える職種に向かって、転職し続けるしかないのだ。

現代社会に生きる会社員が転職すべき理由については、下記の記事で解説しているので是非参考にしてほしい。

▼軸ずらし転職に向いていない人とは?

ここまでで軸ずらし転職のメリットについて解説してきたが、ここからは軸ずらし転職に向いていない人についても解説していこうと思う。軸ずらし転職に向いていない人とはズバリ下記の3つに当てはまる人だ。

  • 特定の業界でスペシャリストになりたい人
  • 一途な人
  • 給料がもらえれば良いと割り切っている人

そもそもこの記事において、軸ずらし転職をする理由は「会社員のままで年収を上げる」ということにある。

しかし、人によって仕事に対する価値観や、人生に対しての価値観は当然異なる。

極端な話、全ての人が軸ずらし転職を行うことで、幸せになれる訳ではないということだ。

それぞれの特徴について解説していこう。

軸ずらし転職に向いていない人1:特定の業界でスペシャリストになりたい人

例えば、IT業界×企画や不動産業界×営業のように特定の業界と職種の組み合わせでスペシャリストになりたい人は、軸ずらし転職はおすすめしない。

なぜなら、自分のやりたいことが明確に決まっている人は、年収に捉われずにやりたいことをやった方が人生の満足度が高まると考えるためだ。

軸ずらし転職に向いていない人2:一途な人

一途な人とは、年収より今の会社の社長や上司といった人間関係に対する思い入れの強い人だ。

こういった人は忠誠心が高く、職場内で周りから信頼を獲得できる可能性が高い

今いる職場内で経営層を目指した方が人生の満足度も年収も高まる可能性が高い。

軸ずらし転職に向いていない人3:給料がもらえれば良いと割り切っている人

軸ずらし転職の前提は、現在の「業界」もしくは「職種」において実績や経験を活かして、新しい業界や職種にチャレンジする転職方法だ。つまり、現在の「業界」もしくは「職種」において何の経験や実績も残していない人はそもそも軸ずらし転職ができないのである。

「仕事は飯を食うための給料がもらえれば良い」と割り切っている人については、今の会社に居続けた方が変化も少なく、特に挑戦も必要としないため、身を守る上で良い選択だと考える。

▼軸ずらし転職を実現するために

では、軸ずらし転職を実現するにはどうすればいいのか。

結論から言う。転職エージェントから、現状の君のキャリアを踏まえた軸ずらし転職の可能性について情報収集をすると良い。

なぜなら、リアルな企業の情報を転職エージェントからもらうことで、軸ずらし転職の具体的なキャリアが見えてくるからだ。

また、大手のエージェントであれば捻じ曲がった情報を君に伝えることはしない。

まだ転職エージェントに登録していない人向けに、転職エージェントについて簡単に解説する。

転職活動を始めると、転職サイトと転職エージェントと2つが存在することに気づくだろう。

例を挙げると、リクナビNEXTとリクナビエージェントの違いである。

転職サイトと転職エージェントの違いは?

ここで、君たちがすべきことは、転職エージェントに登録することだ。転職サイトには登録しなくてもいい。

転職サイトと転職エージェントの違いは、下記の通りだ。

  • 転職サイト:自分で公開求人を見て、興味のある求人に応募する
  • 転職エージェント:転職のプロが君に合った求人を提案してくれる
転職エージェント利用の際に気をつけること

転職エージェントのビジネスモデルは、転職希望者が企業に転職したタイミングで初めてエージェントに報酬が入る。

君たち転職希望者には全く費用が発生しない仕組みになっている。

逆を言えば、転職が成立しない限り、転職エージェントに報酬が発生することはない。

故に、転職エージェントは基本的に転職することを勧めてくる。

また、その中でも転職エージェントにとって楽な転職は「給与が下がる転職」だ。

転職先の企業にとっては、他の企業で高い給料をもらっていた優秀な人材が手に入るため、合意がしやすい。

故に、安易に給与が下がる転職を提案してくるエージェントには注意が必要だ。

転職エージェントをうまく利用する

上記の注意点を踏まえ、転職エージェントとはうまく付き合おう。

まずは第二新卒でどんな企業がどんな求人を出しているのか。

今のトレンドの業界、求められているスキルをエージェントから情報収集するのがいい。

その情報を得るだけで自分の市場価値をある程度測ることができる。

▼まとめ

日本の働き方は変わる。

大きな会社に新卒で入って、定年まで勤め上げればある程度の給料と退職金が担保される時代は既に終わりつつある。

今後は自分自身でキャリア戦略を立てて、行動をし続けないと時代に取り残されることになる。

その方法として、有効な手段が転職なのだ。

仮に「同職種」×「同業界」の転職だとしても、1社しか勤務経験のない人間と2社勤務経験がある人間では評価が明確に変わってくる。

なぜなら、2社勤めて結果を残してきた人間には再現性が認められるからだ。

1社にしか勤めたことがなく、そこで仮に結果を残したとしてもその会社や業界といった環境が良かったのではないかと判断されてしまう。

このように、これからは「転職経験のない人が損をする時代」がやってくるだろう。

終身雇用が崩壊した現代において、新卒から定年まで1社で勤め上げられるのは、今後稀になると思う。

転職するリスクより、転職しないリスクが高くなっていくと僕は考えている。

では、その転職を成功させるためにどうすれば良いのかが、この記事で解説した軸ずらし転職なのである。

まずは自分がターゲットとする業界と職種を定める。

その上で、具体的にどのようなキャリアパスがあるのかを転職エージェントから求人情報を得ながら描いていく。

現代の会社員においては、行動が鍵だ。コンフォートゾーンから抜け出し、自分のアップデートを続けて欲しい。

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