社会人3年目が設定すべき目標

キャリア

こんにちは。シャチホコです。社会人になると、定期的に目標設定を求められる。僕が現在勤めている会社でも、1年を上期、下期、通期の3つに分け、目標設定を行う。

その目標設定について、悩んでいる社会人は結構多い。特に社会人3年目にもなると、それまで上司主導で設定されていた目標から、自分自身で自分のミッションを考え、目標設定するフェーズへと変化する。そうすると、「何をどのように書いたら良いかわからない」と悩んでしまう。そんな君に目標設定の意義と、良い目標設定をする際のコツを解説していきたい。

なぜ目標設定が必要か?

そもそもなぜ目標設定が必要なのだろうか。僕の周りには、そんな素朴な疑問を抱えている人が多くいる。確かに、社会人になって目標設定することに対して目的を考える機会などないし、上司から説明があるわけでもない。惰性で目標設定している人が多いように感じる。

目標設定が必要な理由は下記の2点だ。

  • 適正な評価を勝ちとるため
  • 目標設定することで仕事のパフォーマンスが高められるため

まずは目標設定の必要性を理解するために、それぞれについて解説していく。

適正な評価を勝ちとるため

自分の会社の評価制度を知っているか

君は、自分が勤める会社における評価制度を知っているか。ここでいう評価制度とは、賞与と昇給・昇格に関わる評価のことを指している。

日本企業の多くは、賞与が半期毎の評価に基づき決定される。いわゆる、夏のボーナス・冬のボーナスと言われるものだ。その上期評価と下期評価を併せて通期評価というものとなり、昇給・昇格の査定となるというケースが多い。

そして多くの日本企業において、その評価の多くが同じ年次や役職といったステージの中で相対評価で付けられる。これは、社員の給与・賞与(人件費)の予算が決まっているため当然である。その相対評価の付け方を知っておかないといけない。

恐らく、多くの企業の組織構造には、部があり、その下に複数の課やグループ・チームが存在する。評価会議においては、その課長やチームリーダーが自分の部下に高い評価を付けるように推薦し、部長にプレゼンするというものだ。

実にアナログだとは思わないか。

良い評価を勝ち取るために

最終決定をするのは、部長やその上のレイヤーであることが多いが、君のボーナスのために戦うのは、君の課長なのだ。もちろん数字や、達成したこと等、定量的なデータを基に意見をぶつけ合うだろうが、最終的に残るのは「課長が君を推したいかどうか」だ。

君の課長が、他の課長から「この子に良い評価をつけたいんだ」と言われたときに、「いやいや、うちの〇〇は、苦労しながら今期こんなことを達成して、こんな風に課に貢献してくれたんだ。おたくの△△さんと一緒にされたら困る」と言い返せるかどうかである。

これは、君が上司の求める期待(以上の)パフォーマンスを発揮できたかどうかにかかっている。一番不幸なのは、「自分は頑張ったが、課長がそれを求めていなかった場合」である。君の周りに適正な評価を受けられなかったことで嘆いている人間はいないか。恐らくその人は、課長の期待通りの結果が出せなかったか、目標のすり合わせがうまくできていなかった人だろう。

だからこそ、目標設定は必要なのである。課長から何を求められているか。部内や課でどんな役割を担うべきなのか。それを君の課長と明確に意識合わせしておくことが必要なのだ。

目標設定することで仕事のパフォーマンスが高められるため

適切な目標設定は、君のパフォーマンスを高めてくれる。目標を設定することで得られる主なメリットは下記の通りである。

  • モチベーションとなる
  • ミッション(自分の存在意義)が明確になる
  • 進捗が把握できる

すでに感じているかも知れないが、社会人3年目というのは急激に忙しくなる時期だ。単純にタスク量も増えるし、1人で解決すべきことが多く発生する。僕は、評価に繋がることを「仕事」といい、事務処理など評価に繋がらないものを「作業」と呼んでいる。

作業と仕事を混同するな

作業と仕事を区別できていない人は、結構多い。正確に言うと、作業と仕事に同じ重要性を設定している社会人が多いということである。作業はやって当然、できて当然なことである。だから、そこに注力してはいけない。周りがどうであろうと、君は爆速で作業を終わらせ、仕事に注力するべきだ。

また、ミッションが明確になると、半期をさらに細分化し、1ヶ月ごとに何をすべきかの計画を立てることができる。1ヶ月ごとの計画が立てれれば、週別の計画が立てられる。週別の計画まで落とし込めれば、日別の計画も立てられる。つまり、「今日何をしないといけないのか」が明確になるのだ。社会人3年目の君は忙しい。だからこそ、今日すべきことにフォーカスしてほしいのだ。

周りを見渡してほしい。今日をぼんやりと過ごしている人は多くないか。また、ゴールデンタイムと言われている朝一番から事務処理をせっせとこなしている人はいないか。そんな人たちと、今日すべきことにフォーカスした君と差は歴然になる。当然、評価に差がつく理由も分かるだろう。

良い目標設定のためのテクニック

良い目標設定のためには、テクニックが存在する。この章では、そのテクニックについて解説をしていく。

主なテクニックは下記の3点だ。

  • SMARTを使え
  • プロセスまで落とし込め
  • 大きな仕事に携われ

それぞれについて解説をしていこう。

SMARTを使え

目標設定を行うのに「SMARTの法則」という法則がある。この法則は目標設定する際に非常に効率良く目標を設定する事が可能となるため、是非意識してほしい。

「SMART」という言葉は

  1. Specific・・・・・(具体的)
  2. Measurable・・・(計測)
  3. Achievable ・・・(達成可能)
  4. Result-Oriented・(成果に基づく)
  5. Time-Bound・・・(期限)

上記の頭文字をとって「SMARTの法則」となっている。

Specific・・・(具体的)

目標を明確に、詳細に落とし込むことを意識するのがSの意味合いである。

5W1Hを使用すれば、具体性がグッとでてくる。

  • どのくらいの期間で
  • どんな手段をつかうか
  • どのような人員が関与すれば達成可能か
  • どの程度の活動量にするのか

Measurable・・・(計測)

目標達成のために行う活動について、定量的に測定可能であることがMの意味合いとなる。

  • 半期の目標を達成するために、テレアポを毎日100件目標とする
  • そのうち見積もり提示を50件目標とする
  • そのうち受注を5件目標で〇〇万円の売上の目標達成を実現

というような設定の仕方をするのが望ましい。

Achievable ・・・(達成可能)

希望や願望ではなく、その目標が達成可能な現実的内容かどうかを確認するのがAの意味合いとなる。

  • 難しい目標だが、真剣に取り組めば達成できること
  • 達成までのプロセスが現実的なものであること

上記の基準を満たしているかどうかがキモとなる。

ResultOriented・・・(成果に基づく)

Rは「ゴール達成のためにクリアすべき設定目標であること」である。 

そして、その目標設定はM(測定可能であること)でのみ測定可能であり、

ゴールを達成するための具体的な目標設定になっていることが重要となる。

TimeBound・・・(期限)

最後のTは、期限を区切るということである。

いつまでに、立てた目標を達成するのかを明確にする。

プロセスまで落とし込め

これはあくまでテクニックなのだが、僕は設定した目標についてその達成までのプロセス(仕事の進め方)まで、上司と合意することとしている。

外部環境に流されるな

ビジネスというのは、生物であるため、現状の競争環境がいつまでも続くとは限らない。天災、法改正、競合他社の動向等々で競争環境は大きく左右される。

場合によっては、期初に設定した目標をどうやっても達成できないところまで追い込まれることがある。それ以外にも、自分は正しい努力を継続していても、外部環境が理由で目標達成が不可能となることはある。

そうなった時に、「正しい努力を行っていたのだが、外部要因で結果が伴わなかった」と上司とコンセンサスを取ることができるかが、君の評価においてはとても重要になってくる。その際に、事前にプロセスを上司と合意できていれば、上司も「正しい努力はしていたが、外部環境が要因で目標を達成することができなかった」となる訳である。

プロセスも評価されることを理解しろ

自社の評価基準がもし公開されているならば、一度目を通してみてほしい。恐らくだが、入社年次の若い君たちの評価軸には、結果と同じくらいプロセスに対しての評価ウェイトが置かれているのではないだろうか。

基本的に日本企業は、若い世代に対してチャレンジングな行動を求める傾向にある。実現可否はさておき、自分で抱いた課題に対して、解決のために能動的に動くことが評価される。フルコミットの生命保険の営業や結果が全ての外資系企業ではこの様な傾向は薄いかもしれないが、多くの日本企業においては、入社年次の若い社員の挑戦は評価される傾向にある。

2年目に抱いた課題に対して、自発的に取り組んで見てほしい。仮に結果が出ても出なくても、自発的に取り組んだ姿勢は必ず評価されるものだ。

大きな仕事に携われ

今の会社で出世したいなら、これに尽きる。大きな仕事に携われるか否かは、会社員の生命線とも言える課題である。大きな仕事に携われば、好循環に入れる。一方で、入社して早い段階で大きな仕事に携われなければ、その会社員の人生は非常に厳しいものとなる。

大きな仕事の好循環とは

結論から言う。大きな仕事には、優秀な上司、優秀な同僚、優秀な後輩に囲まれることとなる。また、そう言った仕事は会社における投資領域である場合も多く、会社からも支援が厚くなるケースが多い。つまり、結果が残しやすい環境であるということだ。

「でも自分は実力がないから」と思うかもしれない。だが、仕事は1人でやるものではない。基本的にチームで遂行するものだ。君が仮に他のメンバーより実力で劣っていたとしても、先輩や上司に抱えている課題を相談すれば解決する可能性は高い。何より、君以外の優秀なメンバーがカバーしてくれるのだ。

優秀なメンバーに囲まれた5年と、そうでないメンバーに囲まれた5年。どちらが君にとっていいだろうか。優秀なメンバーに囲まれるということは、それだけ視座が上がることになる。また、大きな仕事に携わっていた君には、新たな大きな仕事が舞い込んできやすくもなる。「あの大きな仕事に携わっていた〇〇くんなら」と白羽の矢が立ちやすいのだ。

どうすれば大きな仕事に携われるか

確変状態である大きな仕事の好循環ループに入るためには、どうすればいいのか。結論から言う。

  • 今の仕事で成果を残す
  • 手を上げ続ける

この2点に尽きる。特に君が周りの人間と比較して、実力が劣っていると感じるのであれば、ともかく手を上げ続けることだ。社内公募があれば手をあげる、上司から何か大きな案件の立候補者を求められれば手をあげる、ともかく大きな仕事には能動的に手をあげるようにしてほしい。

100回手を上げて、1回それを掴むことができれば君の社会人人生は確変状態になる。そして優秀な人材ほど、この手を上げることに抵抗を持っている場合が多い。理由は明確で、何かに立候補して落選した時に自尊心を傷つけられるのが怖いからだ。

君はどうだろう。周りの同期と比較して、圧倒的な力があるだろうか。一番損であるのは、そこそこの力があるのに、変に自尊心を傷つけられることを恐れ行動をしない人間である。その人間には当然ながらそこそこの結果しか訪れない。

入社3年目の君には正直怖いものはない。失敗しても上司がカバーしてくれる。だとすれば、ともかく馬鹿になって手を上げ続けてほしい。必ず確変に入る。

この考え方は、ふろむだ著の『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』から学んだ考え方だ。人の持つ脳の錯覚について書かれている非常に面白い一冊となっている。興味があれば、是非一度手にとってみると良いだろう。

目標を達成するためのテクニック

目標を立てたら、あとはその目標に向かって走り続けるだけだ。ただ、目標を達成できる人とできない人には明確な差がある。君が立てた目標を達成できるようにするために、次の2つのコツを理解することが大切である。

  • 目標を達成できる人とできない人の差
  • 習慣が10割

それぞれについて、解説していく。

目標を達成できる人とできない人の差

目標達成のためには、モチベーションの維持が大切となる。そのモチベーションを維持することができるかどうかが明暗を分けることを理解してほしい。

2種類のモチベーションを理解する

モチベーションには2種類あることを理解してほしい。その2つとはスタートモチベーションと持続モチベーションである。スタートモチベーションとは、ゴールの視覚化によって生まれるもので、持続モチベーションとはプロセスの可視化によって生まれるものである。

富士山を登山する例で見るとスタートモチベーションは「富士登山で朝日を拝むこと」だとすると、家に富士山からの朝日の写真を貼り毎日みることでモチベーションが上がります。ただ、写真を眺め続けるだけでは富士登山は達成できません。

達成までのプロセスを具体的に行動に落とし込むのが、持続モチベーションとなります。具体的にいうと

  • 富士登山のためには脚力が必要だ
  • 脚力を鍛えるために、ジムに行ってトレーナーに教えてもらいたい
  • そのためにはお金が必要となる
  • 今の仕事に加えて副業を始めて資金を確保しよう

といった具体的なステップに落とし込んでいき、その項目を達成していくことで、「富士登山で朝日を拝む」という最終のゴールに近づいていることに実感するのである。

習慣が10割

具体的なプロセスを決めたら、あとは行動するのみだ。ただ、ここで努力を継続できない人が多い。そもそも、上述しているスタートモチベーションだけで、努力を継続できると思っている人が多いが、甘い。人間は君が思う以上に怠惰で、やらない理由を考える天才なのだ。

地道な努力を継続する方法が、一つある。それは習慣化してしまうことだ。

「正しい」より「楽しい」、「意志」より「仕組み」

結論から言うと、君が努力を続けられない理由は、その行動を脳が「楽しい」と思っていないからである。君は、努力しなくても毎日YoutubeやInstagramを見ている。それは脳がその行動を「楽しい」と理解しているからなのである。人は脳が「楽しい」と捉えることしか継続することができない。

また、努力を継続できていない理由は「意志」が理由ではない。「仕組み」ができていないからなのである。継続して努力ができている人は、仕組み作りがきちんとできている人なのだ。

習慣化するためのステップ

欲望を言語化する

習慣を継続することで、どんな欲望が満たされるかを言語化してほしい。例えば、ジムに通いたいなら継続することで「女にモテたい」「他の男にマウントをとりたい」など、君が満たしたい欲望を言語化してみてほしい。

小さく始める

絶対に達成できる目標設定をし、脳に「楽しい」と認識させるための行動だ。人は決めた目標を達成すると快楽を感じるようになっている。絶対に達成できる目標を設定することで、その行動を「楽しい」と勘違いさせるのだ。例えば、ランニングを習慣化したいなら靴を履いて外にでるだけでいい。

時間と場所を固定化する

人は、何かを始める時に「いつ、どこで、どうやって」始めるかを考えるだけで、もう面倒くさくなってしまうのだ。時間と場所を固定化することでそういった無駄なことを考えないでいい環境を創る。つまり「仕組み化」するのだ。例えば、毎日風呂から上がったらリビングでストレッチをする。同じ時間同じ場所で継続してみてほしい。

人を巻き込む

同じような習慣を継続する仲間を作ることだ。人間は社会的な生き物であるため、常に「他人からどうみられているんだろう」と考えている。仲間を作ることで、サボって格好悪い姿を見せたくという人間ならではの性質を活用し、習慣化してしまうのがおすすめだ。

この内容は、吉井雅之著の『習慣が10割』から学んだ内容だ。非常に読みやすく、かつ習慣が人間に及ぼす影響について記されているので興味深い。一度目を通してみてほしい。

まとめ

社会人にとっての目標の重要性は伝わっただろうか。君には良い目標を立て、努力を習慣化し、良い人生を歩んでもらいたい。この記事を通じて、ぜひ何か1つでも具体的に行動を変えてみてほしい。

最後に吉田松陰の言葉を送る。

「夢なき者に理想なし。理想なき者に計画なし。計画なき者に実行なし。実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。」

君の成功を心より祈っている。

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