入社3年目の壁と乗り越えかた

キャリア

こんにちは。シャチホコです。

本日は入社3年目の壁について書いていく。結論、入社3年目の壁は存在する。新入社員として入社し、2年目までは全てが新しい環境の中でがむしゃらに目の前の業務をこなしていく。しかし、3年目ともなると、”社会人”というものに慣れ、徐々に新鮮さを失っていく。

また、業務についても難易度の高い仕事が増えていき、チーム内でもエースとしてのポジションを任されることとなる。そんな中で「自分はこのままでいいのだろうか」と悩むのが入社3年目である。

また3年目というのは年齢で言えば25-27歳である場合が多い、学生気分が抜け、周りが結婚し家庭を持つ中で遊び仲間も減り、プライベートの過ごし方が変わる時期でもある。

そんな3年目の壁がなぜ起こるのかを改めて整理し、生き生きとした毎日を過ごすためにすべき対策を可能な限りわかりやすく記していく。

入社3年目の壁の原因

なぜ、入社3年目の壁は起こるのか。まずはその主な原因を理解しよう。きっと今の君の環境にも当てはまるものがあるはずだ。

入社3年目の壁には原因がある。大きく分けると下記の3点だ。

  • 任される仕事の難易度が上がる
  • 同期の結婚・転職といったライフイベントを目の当たりにする
  • 20代後半に向けたキャリア形成を考え始める

それぞれについて解説していく。

任される仕事の難易度が上がる

上述した通り、3年目となると任される仕事の難易度は上がる。新入社員や2年目の前半は、おそらく先輩社員のサポートを受けながら業務を遂行するケースが殆どだと思う。

しかし、3年目ともなると、周りからの目は変わり「一人前」というみられ方をされるようになる。確かに実務を2年経験すれば、ある程度1人で業務を遂行できるようになる。そして上司からは、担当や目標などと言った明確なミッションを与えられるようになる。

「1人で担当業務をなんとか遂行しなければいけない」そう思いこみ、なんでも1人でやろうとして、周りに助けを求められなくなる。そうすると、思ったように業務が進まなくなり「自分はなんて無能なんだろう」と自己嫌悪に陥る。そうすると「この仕事は自分に合っていないんじゃないか」と思い悩むようになる。

この負のスパイラルが「仕事を辞めたい」「仕事が楽しくない」と思う原因となっていくのだ。

同期の結婚・転職といったライフイベントを目の当たりにする

入社3年目と言えば、第一次結婚ラッシュの時期である。大学時代の友人や同期入社の友人が結婚し始める時期なのだ。僕はこの時期九州にいたのだが、結婚式で何回東京に行ったか数えきれないほどだった。

周りの友人が結婚し始めると、環境が変わる。家庭を持つことで気軽に飲みに行ったり、休日に遊びに行ったりができなくなる。子供ができると尚更だ。そうすると、休日の友人と遊んでいた楽しい時間が失われていく。

盛大な結婚式を挙げ、家庭を持っている友人を見ると、とても大人に見える。それと同時に「自分はこのままでいいのだろうか」と思い悩むことになる。

また、入社3年目は転職市場では第二新卒として扱われる最後の1年でもある。共に新入社員研修を受けた同期が別の会社に転職していくのを目の当たりにするだろう。

自分のやりたいことを決め、転職を決意した同期を見送ると、寂しさと同時に不安が押し寄せてくる。同期は自分が勤めている会社を捨て、別の道を選択したのだ。「自分はこの会社にいて大丈夫なんだろうか」という不安が押し寄せてくるのは当然だろう。

20代後半に向けたキャリア形成を考え始める

上述した環境の変化に加えて、この時期に悩むことがもう一つ存在する。それは、自分自身のキャリア形成についてだ。

大学時代に就職活動を勝ち抜き、今の会社に入社した。希望とは違う部署に配属され、でも下積みだと思い、理不尽な仕事も文句も言わず、がむしゃらに頑張ってきた。いつか報われるだろうその日を信じて。

ただ、社会人3年目にもなるとふと思うことがある。

「いつまでこの下積み期間が続くのだろう」「そもそも自分がやりたいことって何なんだろう」

気づけばもう20代後半。30歳はすぐ目の前にある。自分は自分の将来に向けた努力ができているだろうか。それ以上に、自分はどこに向かおうとしているのだろうか。そんな漠然とした不安に襲われるのが社会人3年目の壁の正体なのである。

入社3年目の壁の乗り越えかた

入社3年目の壁は乗り越えられる。ただし、乗り越えようと行動をし続けたものに限る。逆に言えば、ここで何か行動に移さないと、4年目も5年目も惰性で今の状況を過ごすことになる。自分が目指すべきコンパスがない中でいくら頑張ったとしても、充実感を感じることはないだろう。

入社3年目の壁を乗り越えるための大きなポイントは下記の4点だ。

  • 人生のコンパスを持て
  • バケットリストを作れ
  • 目標を設定しろ
  • 自分の市場価値を知れ

人生のコンパスを持て

結論から言う。自分の人生において、何に価値観を持つかを決めるべきだ。

人生のコンパスとは自分の人生の中で何が一番大切かという価値観のことだ。前田裕二氏が著書『人生の勝算』の中で触れているものである。君が人生において幸福を得るための最も大切な道具となる。

著書の中で、前田さんは自分の人生と自分の兄の人生を比較しながら、人生のコンパスの重要性を語っている。前田さんの兄は、人生のコンパスを「家族」に置いている。前田さんの兄は、妻・子供2人の4人家族である。人生のコンパスを家族に置いているため、仕事を早く切り上げて、子供とお風呂に入ったり遊んだりする時間を最優先に置いている。年収が2倍となる転職のオファーが来ても、現在と比較し労働時間が増えるのならばという理由で辞退している。

一方で前田さんは、自身の生い立ちでの経験から「生い立ちで人生が決まる世界じゃなく、努力した人が報われる世界を作る」という考えのもと、寝る間も惜しんで仕事をし続けている。それに伴い、名誉も富も手にしている。

君はどちらの人生がいいと思うだろうか?この2つの人生に優劣はない。2人とも自分のコンパスに従った人生を送っている。一番不幸であることは、「自分の人生のコンパスを持たないこと」である。なぜならば、自分の人生のコンパスを持たない人は、隣の芝が青く見え、一生幸せになることはないだろう。

君の人生のコンパスは何か?まずはそれを決めよう。

バケットリストを作れ

バケットリストとは、「死ぬまでにしたい100のこと」である。

bucketとは英語で「バケツ」を意味するが、bucketを使った熟語の中に”kick the bucket”というものがある。「死ぬ」というなかなか衝撃的な意味をもった熟語から転じ、アメリカではThe bucket list という死ぬまでにやりたいことを書き留め、リスト化し実際に行う習慣が生まれた。

具体的には、自分が人生を通じてやりたいことを100個リストアップし、自分の今の年齢から5年刻みで何を行うかを決めていくものである。ちなみに、やりたいことはどんなことでもいい。君の心のままに書くことが大切だ。ちなみに僕のバケットリストの中には「醍醐寺の桜を見てみたい」「沖縄に住みたい」「大リーグを見に行きたい」など、子供のような内容がリストアップされている。

バケットリストを作ることのメリットは、下記の3点である。

  • 自分のやりたいことが明確になる
  • やりたいことと、それをやる時期が明確になる
  • 行動を起こす意欲が湧く

自分が何に時間を割くべきかが明確になるので、バケットリストの作成は非常におすすめだ。バケットリストに関する細かい解説は、書籍も複数出ているため、一冊手に取ることをおすすめするが、Youtubeの両学長 リベラルアーツ大学で配信されている『第112回 【秘密道具】タイムバケットって何?3つのメリットと作り方を解説【人生論】』を見ると、わかりやすい。

目標を設定しろ

プライベート、仕事それぞれで目標を設定しよう。

ビジネスで成功している人間の多くは、多趣味であることが多い。仕事で高いパフォーマンスを出しながらゴルフを楽しんだり、旅行を楽しんだりしている。そういった人間はON/OFFの使い方が上手いのだ。プライベートで趣味や目標を持つことは、実は仕事に好影響を与えるのである。

プライベートの目標設定において重要なのが、上述したバケットリストである。バケットリストの中でプライベートに関する項目を実行するための計画を立てる。満開の桜を見たいなら春、南国の綺麗な海で泳ぎたいなら夏など、いつ何をすべきかが明確になってくる。それを一つ一つ実現してみると、自己肯定感が増すことが実感できるだろう。

仕事の目標設定においては、”評価”にこだわって欲しい。よく「評価は気にしない。やりがいを感じる仕事をしたい。」という人がいる。僕はこれは単なる逃げだと思う。それに評価されないことに対して、やりがいを感じることがあるだろうか?

「評価にこだわろう」というのは、側から見ると汚い人間に聞こえるらしい。僕が後輩に「評価にこだわれ」と伝えると、言われたことがある。「上司に媚びたくない。他人を踏み台までにして上に行きたいと思わない」ということだ。

勘違いしないでほしい。僕は上司に媚びろとか、他人を踏み台にしろとか、言っている訳じゃない。そうじゃなく、自分の与えられたミッションにコミットしろと言っているのだ。評価を取れる人間はどん人間か。結果を残している人間である。与えられたミッションを達成できた人間である。

営業であれば、自分の与えられた目標値(数字)の達成にこだわってほしい。社会人において、自分の数字にコミットできる人間は意外と少ない。みなどこかで、数字と向き合うことから逃げているように感じる。

評価にこだわる理由は明確だ。社内の部署異動においても転職においても、有利に働くからだ。良い評価をとった人間の下には、大きな仕事が集まる。大きな仕事に携われば、また評価が取りやすくなる。社内の公募にエントリーする際や、ジョブローテーションで異動する際に、評価は間違いなく判断軸となる。自分が希望する道に行くために、結果にこだわろう。

入社3年目の君がこの一年、本気で結果にこだわることができれば、それは10年経っても変わることはない。結果にこだわり始めた人間は、結果を出さずには居られなくなるのである。

自分の市場価値を知れ

視野を広く、視座を高く持て

結論から言う。社内の人間とだけつるむのは今すぐ止めるべきだ。

自分の視野と視座が極端に低くなるからだ。自分が勤めている会社の文化、常識が君の全てになる。社内で表彰されている人や、活躍している人は確かにすごいかもしれない。ただその人以上にすごい人が世の中には溢れている。そんな社外の優秀なビジネスマンや同世代と交流をすべきだ。そうすることで視野を広く、視座を高く持ち続ける人間であってほしい。

自分よりすごい人間に会うことで、刺激を受ける。刺激を受けることで「この人みたいになるにはどうすればいいか」ということを考えるようになる。次に「その人との差はなんであるか」を考え、「それを埋めるために何をすべきか」を考える。

僕も実際にFacebookのある経営幹部に会った時に人生を変えられた。Tシャツ+ジーンズというラフな格好とは裏腹に、目標に対する強いコミット、プロダクトのストーリー性へのこだわり、世界に革命を起こす人間はこんな人なのかと衝撃を受けた。

余談だが、Googleの東京オフィスに行った時も衝撃だった。有名な話かも知れないが、社員食堂は24時間無料のバイキングとなっており、シェフがライブで料理を作ってくれる。カフェスペースではスタバクラスのドリンクが飲み放題。社内にはジムやゲームセンターもある。

世の中は広い。本当に広い。君の今勤めている会社が全てではないのだ。井の中の蛙にだけはなってはいけない。あいだみつをさんの書の中にこんな言葉がある。

「そのときの出逢いが人生を根底から変えることがある。良き出逢いを。」

年を重ねるごとに新たな出会いには億劫になりがちだ。人は基本的に変化を嫌う。脳の構造上そうなっている。でも、自分を高めたいなら、成長させたいなら一流の人やものに触れるのが一番なのである。

自分を高く売れ

君は自分の市場価値を知っているか。

仮に普段目の敵にしている競合他社に行けば、年収がいくら上がるかを知っているか?また、新卒時代に内定を勝ち取れなかった第一志望の企業に勤めている同年代の社員がいくら貰えているか知っているか。

ご存知の通り、日本の終身雇用はすでに崩壊している。企業は君を、君の家族になるだろう大切な人を、守ってはくれない。コロナによる日常の変化に伴い、自分の身は自分で守るしかないことを強烈に理解しただろう。

君たちに伝えたいことがある。それは、今の会社に残るかを自分で判断してほしいのだ。惰性で勤め続けてはいけない。残るのは文句だけだ。

君は自分の人生のコンパスを手に入れた。そして、バケットリストを作成した。人生でやるべきことがある程度見えてきただろう。それを今の会社で実現できるだろうか。それを客観的に判断してほしいのである。

例えば、家庭を最優先とするというコンパスを持った人間が、毎日出社を義務付けられ、月の平均残業時間70時間の会社に勤めることが正しいだろうか。答えはNOであることは、明確だろう。

僕は数年前から定期的に転職エージェントと面談をしているのだが、with コロナで興味深いことがあった。僕は「沖縄に住みたい」という夢がある。東京にはない沖縄の文化や歴史、自然に惹かれているのだが、仕事を考えると沖縄の企業に勤めるしかないと考えていた。ただ、最近完全リモートワークの企業が増えてきているようだ。

例えばヤフー株式会社は最たる例であるようだ。実際にスキーが趣味の僕の友人は東京本社の同社に勤めながら、長野に引っ越した。そこで、悠々自適にスキーライフを楽しんでいるらしい。この情報は、僕が視野を広く持つようにしているからこそ得られた情報だ。一方で世の中には、未だに満員電車に揺られ、通勤している人も多くいる。

この差は何だろうか。様々な意見があると思うが、僕は行動するかしないかだと思う。自分のやりたいことを把握し、それを掴みとるための行動をしているか否かだ。

君には行動する人間であってほしい。なぜなら、君は悩みを持ってこの記事にたどり着き、この長い文章をここまで読んでいるのだから。きっと何かを変えたいと思っているのだろう。

君の市場価値は君が思うよりも高い

断言する。君が思っている市場価値は、君が思う以上に高い。第二新卒というブランド、権利を無駄にしてはいけない。君の人生のコンパスに従うには、今の環境がベストか。その判断を今しておかないと、必ず後悔する。

自分を高く売れ。自分を高く売るためにはどうすればいいか。

君たちがすべきことは、転職エージェントをうまく使うことだ。そもそも転職エージェントを知っているか?

転職エージェントのビジネスモデルは、転職希望者が企業に転職したタイミングで初めてエージェントに報酬が入る。君たち転職希望者には全く費用が発生しない仕組みになっている。良い条件があれば、転職はしてもいいし、勿論しなくても良い。

転職エージェントに登録し、第二新卒でどんな企業がどんな求人を出しているのか。今のトレンドの業界、求められているスキルをエージェントから情報収集しよう。その情報を得ることで市場価値の高い人間になることができる。第二新卒は少子高齢化が進む日本においては、マーケットとしてかなり熱い。エージェントも親身になって相談に乗ってくれるはずだ。 

まとめ

今回は、入社3年目の壁とその乗り越え方について書いてきた。本田圭佑が言っていた「壁があったらこの手で壊す。道がなければこの手で創る。」そんな人間になってほしい。

入社3年目の壁はいい機会だ。これを単なるマンネリ期とするか、人生を再考する機会とするかは君次第だ。もし、いまの自分に満足していないなら、ともかく行動してほしい。人生のコンパスを探すもよし、バケットリストを作るもよし、別業界で働く友達にすごいやつを紹介してもらうでもよし。何か行動しないと何も変わらない。

停滞は明らかな後退である。君たちの成功を祈っている。

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