こんにちは。シャチホコです。
「新生活様式」という言葉に代表されるように、コロナの影響で私たちの生活スタイルは目まぐるしく変化している。顕著な例で言うと、ECやネットスーパーなどといったオンラインでのショッピングやデリバリー、モバイルオーダーといったオンラインの新業態の存在感が日に日に増していることだ。
この環境下で転職活動をするのは、なかなか難しい。なぜなら、コロナ後に衰退する業界を転職先として選択してしまう可能性があるからだ。この記事では、せっかく転職をしたのに、またすぐに転職活動をする羽目にならないように、コロナの影響で衰退が見込まれる業界について解説をしていきたいと思う。
コロナ後に衰退する3つの業界とその理由
結論から言う。コロナ後に衰退する可能性のある業界は下記の3つだ。僕はこの業界への転職はオススメしない。
- 店舗販売のアパレル業界
- 建築や建設業界
- 印刷や出版業界
それぞれの業界が衰退する可能性がある理由について、解説していきたいと思う。
衰退する業界1:店舗販売のアパレル業界
オフライン to オンラインの動きが顕著になり始めた
O2O (オンラインtoオフライン)マーケティングという言葉を知っているだろうか。O2Oマーケティングとは、オンラインから、オフラインでの行動へと促す施策のことや、オンラインでの情報接触行動をもってオフラインでの購買行動に影響を与えるような施策のことを指す。一時代前にこのマーケティング手法が流行したのだが、最近はECの発達に伴い、これがO2O2Oに変化したと僕は考えている。つまりオンライン→オフライン→オンラインというように最終地点がオンラインに戻るということだ。
- オンライン:商品を認知し、興味を持つ
- オフライン:興味を持った商品を実際に確認。試着。
- オンライン:複数のECの中から安いサイトで購入。
この流れが加速することで、消費者の最終の購入箇所がリアル店舗からオンライン店舗へとシフトが進んでいる。これに伴い、アパレルメーカーからするとオフライン店舗での売上が減少するためオフラインに店舗を多く構える必要が無くなるのだ。また、人件費やテナント賃料、水道光熱費を考慮すればオンラインよりオフラインの店舗の方がコストが高くなる。コロナの影響でオンラインで買い物をしていなかった層が買い物を経験したことで、より一層このO2O2Oは進むだろう。
D2Cの登場による価格競争の激化
D2C (ダイレクトtoコンシューマ)という言葉を聞いたことがあるだろうか。D2Cとは、自ら企画、生産した商品を広告代理店や小売店を挟まず、消費者とダイレクトに取引する販売方法を指す。ソーシャルメディア(SNS)やECサイト、直営店舗で消費者とコミュニケーションをとり、生産した商品を販売する形態だ。
すごくシンプルに言えば、メーカーと消費者の間に存在する広告代理店や小売店を飛ばすことで、安くて良い商品を消費者に届けることができるのだ。アパレルでもこの業態が浸透してきており、着実にそのシェアを広げつつある。ユニクロもそうだが、アパレル業界には安くていい商品が溢れすぎている。価格競争が年々激化しているし、参入障壁が低い分、競合も多く存在する業界だ。そういった意味でも今後新生活様式にあわせた販売形態のシフトができない企業は淘汰される可能性が高くなる。
アパレル業界以外の参入障壁が低い業界については、下記の記事で詳しく解説しているため、是非参考にしてほしい。
衰退する業界2:建築や建設業界
オフィス建築の需要低下
コロナの影響と働き方改革でリモートワークの環境を整えた企業が多い。企業からすれば、リモートワークの環境構築で投資した分を経費削減する必要が求められる。その中でオフィスを縮小化する動きや小さなオフィスへの移転が加速している。それに伴い、新たにオフィスビルを建築しようと考える企業が減り、建築業界の収入の多くを占めていた需要が縮小するだろう。
また、オリンピックが終わることで、インバウンド向けに加速していた開発も一段落し、業界全体が落ち着くことが予想される。
外国人労働者の台頭
元々建築・建設業界自体が体力を使う仕事であるため、「激務」というイメージから、特に現場での仕事は敬遠されており、慢性的な人員不足の状態だった。そこで白羽の矢が立ったのが、外国人労働者だ。実際に、僕の家の近くの建設現場では中東系の外国人労働者が多く存在している。
コンビニ店員においては、外国人労働者の普及がここ数年で一気に進んだ。おそらく建築・建設業界においても「安くて質の高い」外国人労働者が現場の労働者の中心となる時代は近いだろう。
衰退する業界3:印刷や出版業界
紙を印刷する機会の減少
コロナの影響に伴い、業務で紙を利用する機会は激減した。この動きは営業職での影響が顕著だ。コロナが蔓延する前まで、営業は数十ページにもわたる提案資料を、人数分紙で印刷し、商談の際に持っていっていた。しかし今はZoomやTeamsといったオンラインツールが普及しており、画面投影でのオンライン説明と説明後に資料をメールで送付することで完結してしまう。
また、出社機会が減少したことに伴い、これまで紙で実施していた各種社内申請が可能な限りオンラインで完結する動きが進んでいる。最近では押印のデジタル化も進み、ペーパーレスはより一層進むだろう。
出版物のオンライン化
コロナの影響に伴い、本は本屋で買うという習慣から、電子書籍へのシフトが加速している。また、電子書籍においてもkindle unlimitedのようなサービスに代表される通り、サブスク化が進んでいる。紙の本を購入する文化はますます減り、それに伴い書籍を紙で印刷する需要も減少するだろう。
転職エージェントに最新の動向を聞く
ここまで読んでいただいて理解したかもしれないが、コロナの影響で各業界の統廃合やビジネスモデルの変革が進んでいる。いままで好調だった業界も、3年後5年後にはどうなっているか分からないのだ。その中で、転職を成功させるには自分なりに情報を集め、仮説を立てるしかない。
ただ、1人で業界や企業の動向を情報収集するのはかなり大変だ。そこで転職エージェントの活用を僕はおススメする。なぜなら、転職エージェントは各業界や企業のリアルな情報について熟知しているし、ネットでは拾えない様な情報も教えてくれるからだ。つまり、情報収集において必ず君の役に立ってくれるのだ。
まだ転職エージェントに登録していない人向けに、転職エージェントについて簡単に解説する。
転職活動を始めると、転職サイトと転職エージェントと2つが存在することに気づくだろう。
転職サイトと転職エージェントの違いは?
ここで、君たちがすべきことは、転職エージェントに登録することだ。転職サイトには登録しなくてもいい。転職サイトと転職エージェントの違いは、下記の通りだ。
- 転職サイト:自分で公開求人を見て、興味のある求人に応募する
- 転職エージェント:転職のプロが君に合った求人を提案してくれる
転職エージェント利用の際に気をつけること
転職エージェントのビジネスモデルは、転職希望者が企業に転職したタイミングで初めてエージェントに報酬が入る。君たち転職希望者には全く費用が発生しない仕組みになっている。逆を言えば、転職が成立しない限り、転職エージェントに報酬が発生することはない。故に、転職エージェントは基本的に転職することを勧めてくる。
また、その中でも転職エージェントにとって楽な転職は「給与が下がる転職」だ。転職先の企業にとっては、他の企業で高い給料をもらっていた優秀な人材が手に入るため、合意がしやすい。故に、安易に給与が下がる転職を提案してくるエージェントには注意が必要だ。
転職エージェントをうまく利用する
上記の注意点を踏まえ、転職エージェントとはうまく付き合おう。
まずはどんな企業がどんな求人を出しているのか。今のトレンドの業界、求められているスキルをエージェントから情報収集するのがいい。その情報を得るだけで自分の市場価値をある程度測ることができる。第二新卒は少子高齢化が進む日本においては、マーケットとしてかなり熱い。エージェントも親身になって相談に乗ってくれるはずだ。
下記の記事で転職エージェントを使うべき理由を簡単にまとめているので参考にしてみて欲しい。
まとめ
転職活動においては、アフターコロナでその業界がどうなるかの見極めが必要だ。ただ、結論から言うと3年後、5年後にその業界がどうなっているかは誰にも分からない。しかし、情報を集め、自分なりに仮説を立てることはできる。この「仮説を立てる」という行動が大切だ。なぜなら、自分の人生は自分で決断するしかない。将来の見通しが立たないなら自分なりに仮説を立てて、責任を負うしかないのである。
そのためには転職エージェントをうまく活用するのがいい。しかし、エージェントには様々なタイプが存在するため、複数のエージェントと面談し、自分とマッチするエージェントを見つけることが大切だ。不透明で不明確な自分の人生を好転させるにはともかく行動するしかない。自分で情報を集め、仮説を立て、検証する。この行動の繰り返しこそが、君の人生を好転させる唯一の手段なのだ。
君の成功を心から祈っている。
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