転職経験者が選ぶ おすすめホワイト業界 3選

業界/職種研究

こんにちは。シャチホコです。

人生100年時代になり、これから70歳まで働くことが当たり前になる時代が来ると言われている。僕個人の意見だが、100年という期間を生きようと思うと、80歳や85歳まで働かないといけないのでは?と思っている。なぜなら、経済的観点でも人生の生きがいという観点でも、60歳にリタイアして40年間仕事をしないというのは、現実的に考えにくいからである。

そのためには、細く長く働き続けられることが必要だ。毎日深夜まで残業して、翌日も朝早くから会議なんて日々はとてもじゃないけど続かない。会社員人生は例えるなら、フルマラソンから100kmマラソンに変化していくと考えた方がいい。長い距離を視野に入れたペースで、毎日を走っていくことが重要だ。

前置きが長くなったが、そのためにはホワイト企業と言われる、社員を大切にする企業で働くことが最適解になるだろう。ここでは、僕の実際の経験や、周りの転職経験者、転職エージェントから集めた情報をもとに、ホワイト企業とは何か?また、なぜホワイト企業はホワイト企業たれるかについて解説していきたいと思う。

ホワイト企業とは?

まず、ホワイト企業の定義とはなんだろうか。結論から言うと、「社員を大切にする会社」である。社員を大切にする会社という表現では、抽象的であるため、具体的にいうと下記の様な特徴を持った企業であると言える。

  • 福利厚生が充実している
  • 残業時間が少ない
  • 年収が高い
  • 有給が取得しやすい
  • 離職率が低い
  • ハラスメント行為が行われていない

いわゆる、仕事と私生活のバランスである、ワークライフバランスが取りやすい会社であると言える。

ホワイト企業とブラック企業の差は?

ここではホワイト企業のイメージをより明確にしてもらうために、3つの観点から、ホワイト企業とブラック企業の差を説明していきたいと思う。3つの観点とは、下記の通りだ。

  1. 残業時間
  2. 有給取得率
  3. 評価制度

それぞれについて解説していこう

ブラック企業とホワイト企業の差1:残業時間

結論から言うと、ホワイト企業は月間の残業時間が20時間ほどだ。1ヶ月が20営業日だと換算すれば、1日あたり1時間の残業で済んでいるのだ。この残業時間がどの程度のものなのかイメージしやすい様にブラック企業と比較してみると、下記の通りとなる。

  • ホワイト企業:20時間/月以下
  • ブラック企業:45時間/月以上

月平均で倍以上の差が生じていることとなる。仮に、25時間/月の差があるとすれば、1年間で換算すると300時間、約13日も多く働いていることになるのだ。更に恐ろしいのは、ブラック企業には「みなし残業」「裁量労働制」「サービス残業」といった実態より多く残業しているということもある。

有給取得率

結論から言うと、ホワイト企業の有給取得率は80%ほどだ。なかには、100%近い消化率の企業も多く存在している。最近では働き方改革法案が可決され、年間5日の有給消化が義務付けられていることもあり、有給消化に対する温度感は日に日に上がっている。ちなみにブラック企業と比較すると、下記の様になる。

  • ホワイト企業:80%ほど
  • ブラック企業:働き方改革法案の下限である年5日(50%以下は要注意)

ブラック企業においては、年間5日の有給休暇でさえ架空で取得(実態は業務を行なっている)していることさえある。80%というのを基準として、ホワイト企業がどうかの判断をするといいだろう。

評価制度

結論から言う。ホワイト企業は、評価制度が明確になっており、君のキャリアパスを一緒になって考えてくれる。

  • ホワイト企業:評価制度が明確になっている、キャリアパスが明確にされている
  • ブラック企業:評価制度が明確に定まっていない

これはメリットデメリット両方あることなのだが、ホワイト企業ほど年功序列の文化が残っている。そのため、競争環境が激しくなく、社員が根を詰めて仕事をしない文化がある。一方で若手は昇格や昇給がしにくい環境にはあるため、自分のキャリアパスと合わせて判断するといいだろう。

ホワイト業界の特徴は?

ホワイト業界には、ホワイト業界である理由がある。言い換えると、構造的にホワイト業界で居れる環境が整っているのだ。ホワイト業界の特徴として「参入障壁が高い」というものがある。参入障壁が高いとは、新しく業界に入ろうと思っても参入しにくいということである。多くが業界を取り締まる法律でがんじがらめになっているケースだ。

参入障壁が高ければ、当然だが競合他社が生まれない。だからこそ、熾烈な価格競争をしなくて良くなり、長期的に高い利益率を維持できる。当然その利益は、社員に還元することができる。故にホワイト業界に勤めている人達は、大したパフォーマンスをしていなくても、高い年収がもらえるという構造が生まれるのだ。

ホワイト業界の具体例

では、実際にホワイト業界はどこであるか?ここでは、現時点でホワイト業界と言われている業界を紹介する。また、その業界がホワイト業界と言われている理由についても合わせて解説していこうと思う。

結論から言うと、ホワイト業界の代表例は下記の通りだ。

  • 製造業、化学業界
  • インフラ業界
  • 大学業界

それぞれについて、解説していく。

ホワイト業界1:製造業、化学業界

化学業界と一言で言われても、なかなかイメージがつきにくい分野だと思う。代表例としては、医薬品、タイヤ、電池、スマホの部品、化粧品、繊維の開発をしている業界だと思ってほしい。一般の目にはなかなかつきにくいため、ホワイト業界だが、倍率が高くなりにくい傾向がある。

ビジネスモデルの前提として、研究開発機関と大規模な工場を持っていないと成立しないため、参入障壁が高くなっている。景気に左右されやすい業界ではあるが、経験を生かして別の化学業界や製造業の企業への転職も可能となる。

代表的な企業例:富士フィルム、旭化成、住友化学、東レ、三菱ケミカル

ホワイト業界2:インフラ業界

文字通り、社会の基盤となる事業を担う業界だ。具体的には、鉄道、電力、水道、ガスなどの業界があげられる。基本的には日本中を跨る様な大規模な設備がないと成立しない事業であるため、参入障壁は非常に高い。

元々国営だった業界が多く、その文化の名残から全体的に年功序列の文化が残る企業が多い。化学業界とは異なり、景気に左右されないため安定していることが強みだと言える。一方で、最近は電力やガスの自由化をはじめとした法改正に伴い、過去と比較すると競争環境は激しくなったとも言える。

代表的な企業例:NTT、ソフトバンク、 JR東日本、東京電力

ホワイト業界3:大学業界

個人的には、参入障壁もビジネスモデルも完璧な業界であると思う。なぜなら、大前提として学校法人は国の認可がないと運営できない。また、数万人の学生から一定の学費を払ってもらうことができる。万が一学生が学費を払えない場合には、奨学金制度という支援制度も存在する。ある意味、最強のサブスクモデルと言える。

私立・人口の集まるエリア・偏差値が高い大学は年収水準も非常に高く、年収1,000万を超える大学職員も多く存在する。ただ、少子化の影響があり、所謂名門大学以外は淘汰が進むことが想定されている。定員割れの大学も今後増えていくだろう。国立大学や無名大学は労働条件が厳しいので、混同しないように要注意である。

代表的な大学例:関西大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、法政大学

ホワイト業界の中にはブラック企業は存在しない?

結論から言う。ホワイト業界の中にもブラック企業は存在する。業界構造に問題がなくても、企業自体に問題があるためだ。ブラック企業とは、下記の様な特徴を持つ企業だ。

  • 長時間労働
  • セクハラ・パワハラの常態化
  • サービス残業や手当の未払いなどの違法労働の常態化
  • 採用・離職が繰り返され、社員が「使い捨て」になっている

この転職活動において、このブラック企業を引き当てないようにするために、ブラック企業を見抜くスキルが必要となる。ブラック企業の見抜き方については、下記の記事で解説しているため、ぜひチェックしてみて欲しい。

転職エージェントから情報を収集する

結論から言う。転職エージェントから、応募しようと思っている企業の文化や労働環境について情報収集すると良い。なぜなら、リアルな企業の情報を転職エージェントは持っているからだ。また、大手のエージェントであれば捻じ曲がった情報を君に伝えることはしない。

まだ転職エージェントに登録していない人向けに、転職エージェントについて簡単に解説する。

転職活動を始めると、転職サイトと転職エージェントと2つが存在することに気づくだろう。例を挙げると、リクナビNEXTとリクナビエージェントの違いである。

転職サイトと転職エージェントの違いは?

ここで、君たちがすべきことは、転職エージェントに登録することだ。転職サイトには登録しなくてもいい。転職サイトと転職エージェントの違いは、下記の通りだ。

  • 転職サイト:自分で公開求人を見て、興味のある求人に応募する
  • 転職エージェント:転職のプロが君に合った求人を提案してくれる

転職エージェント利用の際に気をつけること

転職エージェントのビジネスモデルは、転職希望者が企業に転職したタイミングで初めてエージェントに報酬が入る。君たち転職希望者には全く費用が発生しない仕組みになっている。逆を言えば、転職が成立しない限り、転職エージェントに報酬が発生することはない。故に、転職エージェントは基本的に転職することを勧めてくる。

また、その中でも転職エージェントにとって楽な転職は「給与が下がる転職」だ。転職先の企業にとっては、他の企業で高い給料をもらっていた優秀な人材が手に入るため、合意がしやすい。故に、安易に給与が下がる転職を提案してくるエージェントには注意が必要だ。

転職エージェントをうまく利用する

上記の注意点を踏まえ、転職エージェントとはうまく付き合おう。

まずは第二新卒でどんな企業がどんな求人を出しているのか。今のトレンドの業界、求められているスキルをエージェントから情報収集するのがいい。その情報を得るだけで自分の市場価値をある程度測ることができる。第二新卒は少子高齢化が進む日本においては、マーケットとしてかなり熱い。エージェントも親身になって相談に乗ってくれるはずだ。

まとめ

世の中には、ブラック企業とホワイト企業と2つが存在している。では、この差は何から生まれるのか。それは業界の構造と企業文化の2つである。業界の構造としては、「参入障壁が高いか」が大切だ。なぜなら、参入障壁が高い=競合他社が生まれにくいため、熾烈な価格競争をする必要がないからだ。

君が次の転職先を探すときには、第一歩目としては基本的には業界を軸に探すことになるだろう。君が興味のある業界が、参入障壁の高い業界であるか、そうでないかを是非意識する様にして欲しい。また、合わせて海外企業が入る余地があるかどうかについても見て欲しい。小売業界が外資系企業によって大きなシェアを奪われている様に、外資系企業が入り込む余地があるかどうかは是非業界の今後を見る上でもチェックしてほしい。

君の成功を心から祈っている。

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