転職エージェントを利用する際に知っておくべき7つのこと

転職エージェント

こんにちは。シャチホコです。

日本はこれから、大転職時代に突入すると思う。なぜなら、すでに終身雇用は崩壊しつつあり、欧米型の雇用形態(ジョブ型雇用)に移行しているからだ。自分の専門スキルをより高めるために、転職をキャリアアップのために有効に使いたいというニーズがドンドン出てくるだろう。また逆を言えば、転職を経験していないとキャリアップがしにくくなる時代が到来するだろう。

会社員が今後転職について考えないといけない理由については、下記の記事で詳しく解説しているため、是非参考にして欲しい。

ただ、転職を自分自身の力だけで行うのは非常に難しい。非公開求人にアクセスできなかったり、レジュメのブラッシュアップ、業界・企業情報の収入を自分の力だけでやるのは限界がある。そこで転職エージェントをうまく利用することが大切になる。つまり、転職を成功させるには、転職エージェントと付き合う力が大切になるのだ。

ここでは、転職エージェントを利用する前に知っておくべき6つのことについて解説していく。

知っておくべきこと1:転職エージェントのビジネスモデル

結論から言う。転職エージェントは、優秀な人材を企業に紹介できた際に転職者の年収の30~40%ほどを成功報酬として得ている。求職者からは一切お金を取らないビジネスモデルになっているのだ。

企業が採用を行おうと思った場合、採用の形態は大きく分けて2つだ。

  • 直接採用:転職サイトに求人情報を掲載し、直接採用活動を行う
  • 紹介事業者を利用:転職エージェント、ハローワーク等

これらの採用活動の中で、もっともコストが高いのが転職エージェントを利用した採用活動だ。企業は転職エージェントを通じて採用した人材のの年収の30~40%ほどを成功報酬として支払わないといけない。

ここまでで既に理解した人も多いと思うが、転職エージェントを利用して転職活動をすることのメリットとデメリットを簡単にまとめると下記の通りとなる。

  • メリット:転職エージェントを利用する企業は、お金持ちの優良企業が多い。
  • デメリット:転職エージェントは成功報酬をもらうためにともかく応募者を転職させたい。

まずは大前提としてこの部分を押さえておいて欲しい。

知っておくべきこと2:零細エージェントは使うな

結論から言う。零細エージェントは使わない方がいい。転職エージェントをはじめとした人材紹介業はは、参入障壁が低く簡単に始めることができるため、毎年数百〜数千の企業が新たに誕生している。その一方で、同じ数が潰れている。つまり、零細エージェント達は自身の生き残りをかけるためにともかく、求職者を転職させることに躍起になる。

転職サイトに登録すると、名前の知らない転職エージェントからどんどん営業メールがきた経験がないだろうか?これは零細エージェントたちが、ともかくメールを送り、情報弱者がヒットするのを待っているからだ。そして、ヒットした求職者をともかく転職させるのだ。

転職を成功させたいなら、零細エージェントは基本使うべきではない。

そして、転職した後に君がブラック企業を掴まないようにするために、ブラック企業を見抜く力を身に付けておく必要がある。ブラック企業の見抜き方については、下記の記事で解説しているので、是非参考にして欲しい。

知っておくべきこと3:3つの転職プランを知る

結論から言う。キャリアダウンを提案するエージェントとは付き合うな。まずは転職プランには大きく分けて、下記の3つのプランが存在することを知って欲しい。

  1. キャリアアッププラン:現状より高い給料にする転職
  2. キャリア維持プラン:現状と同等の給料にする転職
  3. キャリアダウンプラン:現状より低い給料にする転職

転職エージェントからして、この3つの中で1番簡単なのは、キャリアダウンプランだ。なぜなら、採用する企業からすると、別の企業で高く雇われていた優秀な人材を安価な金額で採用できるためお得だからだ。

そのため、悪い転職エージェントはこのキャリアダウンプランを「お金だけじゃないですよ」「将来的にはもっと会社が有名になって給料あがりますよ」というように言葉巧みに勧めてくる。

一方で優秀なエージェントは、キャリアアッププランを一生懸命考えてくれる。もしそれが成功しなかったとしても、エージェントの提案の姿勢でそれが見て取れるのだ。転職を成功させたいなら、キャリアダウンを提案してくるエージェントは相手にするな。

知っておくべきこと4:転職エージェントの会社のタイプ

結論から言う。自分のキャリアにあった農耕型のエージェントを見つけよう。

エージェントには2つの特徴がある。1つは得意な業界や業種の特徴。例えば、営業職に強い、IT業界に強い、外資に強い、第二新卒に強いといった特徴を持っている。もう1つは、狩猟型と農耕型のタイプだ。狩猟型と農耕型を簡単にまとめると下記の通りとなる。

  • 狩猟型:ともかくドンドン転職させるタイプ。
  • 農耕型:求職者との関係を大切に育てるタイプ。

狩猟型のエージェントは求職者と企業にニーズがマッチしているか否かに問わず、ともかく転職させる傾向がある。一方で農耕型のエージェントは、変な求人情報を押し付けて無理やり転職させようとはしない。なぜなら、優秀なエージェントほど「優秀な人材は市場に限られていること」「複数回転職する可能性が高いこと」を知っているからだ。

つまり農耕型エージェントは、「信頼してもらえれば、また利用してもらえるし、紹介もしてもらえる。」という考えがあり、優秀な人材が集まれば、企業の要望にもすぐに応えることができるという考えがあるのだ。

転職初心者には絶対に農耕型のエージェントをおすすめする。

知っておくべきこと5:転職エージェントの個人のタイプ

結論から言う。自分のニーズにあった転職エージェントのタイプを選ぼう。

転職エージェント個人にもタイプが存在する。簡単にまとめると下記の4タイプである。

  • アドバイザータイプ:どんどん助言してくれる
  • カウンセラータイプ:聞き上手で、引き出すことが得意
  • メンタータイプ:自分の経験を語りながらステップアップで導いてくれる
  • コンサルタイプ:「答え」を準備してズバリ指摘してくれる

これはどのタイプがいい/悪いと言うわけでなく、君との相性の問題だ。君のニーズと転職エージェントのタイプをマッピングすると下記の通りとなる。

  • アドバイザータイプ:業界の情報、最新の転職事情などともかく情報が欲しい人向け
  • カウンセラータイプ:自分の話を聞いてほしい。その上で内容を整理して欲しい人向け
  • メンター/コンサルタイプ:優柔不断で判断力がない人向け

また、上記のいずれにも該当しない転職エージェントが存在する。生活費を稼ぐためだけに、求人情報を右から左へ流すだけのいわゆる交通整理タイプだ。交通整理タイプの転職エージェントはともかく大量の求人情報を投げつけて終わりだ。

転職エージェントを利用して「全然役に立たない」と思う人は、自分の要望と転職エージェントのタイプがあっていないか、この交通整理タイプに当たった可能性が高い。

知っておくべきこと6:求人数のボリューム

結論から言う。リスクの高い企業ほど求人数は多く、リスクの低い企業ほど求人数は少ない。日本企業の採用は基本的に新卒一括採用が中心となっている。その特性を考慮すると、中途採用のニーズで行くと下記の順番で多くなる。

  1. 外資系企業
  2. ベンチャー・スタートアップ企業
  3. 中小日系企業
  4. 大手日系企業

企業が人を欲しがるのは、基本的にはその企業が成長している時、もしくは新たに事業を立ち上げる時だ。大手日系企業はすでに成熟しており、かつ新卒採用においても応募が多いため、あまり人を欲しがっていない状況が多い。そのため、実際にするとわかるが、中途で大手日系企業に内定をもらうのは、なかなか難易度が高いのだ。

リスクの高い企業ほど求人数は多く、リスクの低い企業ほど求人数は少ないということを把握しておこう。

知っておくべきこと7:転職エージェントはボランティアではない

結論から言う。転職エージェントはボランティアじゃない。ビジネスパートナーだ。転職活動中の人から転職がうまくいかないと相談を受ける時に、よく思うことがある。それは「転職エージェントがなんでも世話してくれる」と思っている人が多いことだ。

既に再三書いてきた通り、転職エージェントは求職者を企業に紹介できて初めて成功報酬を得ることができる。故に、どれだけ優秀な人材であっても、転職する気がない人間や、やる気が感じられない人間は後回しにする。裏を返せば、学歴や職務経歴が大したことがなくても自分の転職の軸がきちんと定まった求職者には積極的に相談に乗ってくれる。

「転職エージェントに自分を企業に紹介してもらうためにはどうすればいいか」「転職エージェントにこの人を紹介したいと思ってもらうためにはどうすればいいか」そういった発想が決定的に欠如しているように僕は感じる。

僕が転職エージェントを活用する際に、意識的に気をつけていることは下記の通りだ。

  • メール、電話のレスポンスは早くする
  • 面談の際のアジェンダを送る(何を知りたいか、何を解決したいか)
  • レジュメの修正は2日以内に修正する
  • 感謝の気持ちを忘れない
  • 転職エージェントの優れている点を褒める

転職エージェントがビジネスパートナーである以上、お互いが気持ちよくコミュニケーションできるように意識しよう。また、君は無料で転職のプロに相談に乗ってもらっているということを忘れてはならない。

転職の軸の定め方については、下記の記事で解説しているので是非参考にしてもらいたい。

まずは転職エージェントに登録してみよう

結論から言う。転職エージェントから、応募しようと思っている企業の文化や労働環境について情報収集すると良い。なぜなら、リアルな企業の情報を転職エージェントは持っているからだ。また、大手のエージェントであれば捻じ曲がった情報を君に伝えることはしない。

まだ転職エージェントに登録していない人向けに、転職エージェントについて簡単に解説する。

転職活動を始めると、転職サイトと転職エージェントと2つが存在することに気づくだろう。例を挙げると、リクナビNEXTとリクナビエージェントの違いである。

転職サイトと転職エージェントの違いは?

ここで、君たちがすべきことは、転職エージェントに登録することだ。転職サイトには登録しなくてもいい。転職サイトと転職エージェントの違いは、下記の通りだ。

  • 転職サイト:自分で公開求人を見て、興味のある求人に応募する
  • 転職エージェント:転職のプロが君に合った求人を提案してくれる

転職エージェント利用の際に気をつけること

転職エージェントのビジネスモデルは、転職希望者が企業に転職したタイミングで初めてエージェントに報酬が入る。君たち転職希望者には全く費用が発生しない仕組みになっている。逆を言えば、転職が成立しない限り、転職エージェントに報酬が発生することはない。故に、転職エージェントは基本的に転職することを勧めてくる。

また、その中でも転職エージェントにとって楽な転職は「給与が下がる転職」だ。転職先の企業にとっては、他の企業で高い給料をもらっていた優秀な人材が手に入るため、合意がしやすい。故に、安易に給与が下がる転職を提案してくるエージェントには注意が必要だ。

転職エージェントをうまく利用する

上記の注意点を踏まえ、転職エージェントとはうまく付き合おう。

まずは第二新卒でどんな企業がどんな求人を出しているのか。今のトレンドの業界、求められているスキルをエージェントから情報収集するのがいい。その情報を得るだけで自分の市場価値をある程度測ることができる。第二新卒は少子高齢化が進む日本においては、マーケットとしてかなり熱い。エージェントも親身になって相談に乗ってくれるはずだ。

まとめ

この記事を通じて伝えたかったのは、転職エージェントはあくまでビジネスパートナーであるということである。そのため、君の全てを任せられる訳ではないし、任せてはいけない。最終的に転職した結果が満足だろうと不満足だろうとその結果は君に帰属することになる。

それは会社で働くことにおいても同じことが言える。この5年間がそうであった様に、今後環境は目まぐるしく変化する。その変化に対応する覚悟が必要だ。会社は君を守ってはくれない。何度も言っている通り、すでに終身雇用は崩壊しているのだ。君が入社した時と、今では少なからず環境が変わっていることを理解しないといけないし、その現実を直視しないといけない。人生100年時代に君が人生を謳歌するために、仕事の充実は確実にキーポイントとなるだろう。変化に対応するには、行動するしかない。転職するもよし、今の会社に残るもよし、ともかく行動するしかないのだ。

君の成功を心から祈っている。

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