転職で刺さる志望動機の書き方

テクニック

こんにちは。シャチホコです。

転職活動を始めると、まず最初に立ちはだかる壁は、職務経歴書を作成することだ。その次に多くの企業ではエントリーシートの作成が求められる。そのエントリーシートの中で、一番書くのを悩むのがこの志望動機の部分であろう。エントリーシートを書くにあたり、自分の志望動機は他の候補者に比較すると、劣っているのではないだろうかと感じてしまうこともあるだろう

しかし、志望動機の目的と作成のコツさえ一度掴んでしまえば、志望動機の作成は決して難しいものではない。この記事を読んで、ぜひ実践に移してほしい。

前提:志望動機の目的とは?

志望動機の目的は、「長く働きつづけることを企業に証明する」ことにある。なぜなら企業は転職活動に対して、膨大なコストを支払っている。転職サイトへの求人情報の掲載、転職エージェントへの成果報酬、独自の採用サイトの作成等でかかるコストは膨大なものなのだ。また、採用した後も研修費用等で人材育成にコストが発生する。人を1人雇うということは、単に給料分の人件費が増えることではないのだ。

そんな膨大なコストを払い採用し、教育した人間がすぐに退職してしまうのは、企業にとって純粋に痛い。それを防ぐために、企業は志望動機で君の企業への愛を測るのだ。つまり、「この人は長くうちの企業で働いてくれるのか」を確認するのだ。

自己PRと志望動機の違い

ここまでで、すでに理解してもらえると思うが、志望動機と自己PRの目的は異なる。

  • 志望動機:応募先の企業が求める人材像と君がマッチングすることを証明するもの
  • 自己PR:君がその企業で長く働くことを証明するもの

この一見全く違うものに見える志望動機と自己PRだが、実は混同しているケースが多い。そのため、ゴールが異なることをまずは理解した上で、作成を行う様にしてほしい。

自己PRの書き方について知りたい方は下記の記事を参考にしてほしい。


三段論法で展開せよ

志望動機の展開方法には鉄則がある。それは、三段論法で展開せよというものだ。ここでいう三段論法とは下記の通りである。

  1. 転職の軸を語る:今回の転職において実現させたいこと
  2. 志望企業の強みを語る:志望企業の特性や強み
  3. マッチングを語る:自分の転職の軸と志望企業の強みのマッチング

上記を見てもらったら既に理解いただけるかも知れないが、「自分が転職で実現したい〇〇は、御社が持つ△△という強みや特性があるからこそ実現できる。だから、御社を志望したんだ。」と言える様にしたい。

それぞれのステップについて、見ていこう。

STEP1:転職の軸

転職の軸は、言い換えると転職理由とも言える。志望理由を語るにあたり、まずはなぜ転職をしようと思ったのかについて書いていく。

例えば、君が広告代理店からメーカーに転職したいとしよう。この時の転職の軸は、「質の高い商品を持っている企業に転職したい」とする。この転職の軸を自分なりのオリジナルエピソードを交えながら語る。

例えば、広告代理店では質の高い商品でも低い商品でもユーザに購買してもらえる様に、良い商品である様に見せることが仕事だ。一方で、広告だけで解決できる課題には限りがある。商品企画、PR、広告、営業を横断的にプロデュースできる存在になりたいと思った。そのためには、質の高い商品が必要であると考えた。

この様に、自分自身の経験やこれまでのエピソードからオリジナルの理由を作ることが大切だ。なぜなら、テンプレ的な理由では志望企業に対する思いや熱意が伝わらないからだ。

STEP2:志望企業の強みを語る

転職の軸を語ったら、それを踏まえて自分が考えている志望企業の強みを語る。上記の例で言えば、志望企業がどれだけ魅力的で、質の高い商品を持っているのかを語る。志望企業の持つ商品や強みを褒めちぎるのである。

ここでも自分自身の実体験を踏まえたオリジナルのエピソードで語ることを意識する。例えば幼い時から自分がその商品を使っていて得た思い出や、自分ならではのストーリーを交えながらその商品に対する思いを語る。そして競合他社と比較した場合のポジショニングや強みも踏まえながら、いかにその商品が素敵なのかを語る。

STEP3:マッチングを語る

転職の軸と、志望企業に対してのオリジナルな思いが出来上がったらあとは、その2つを紐つけるだけだ。要は、「自分の転職の軸に合うのは、御社しかない。だから御社を志望したんだ」と伝える。

STEP1と2でオリジナルのストーリーを入れれば入れるほど、このマッチングの納得感は上がる。以上の様に三段論法を活用し、相手にも伝わりやすい志望動機を作成しよう。

志望動機のダメな例

志望動機を作成する際に陥りがちなダメな例を合わせて紹介しておく。結論から言うと、下記の2つのポイントには注意してほしい。

  • 会社説明、紹介になっている
  • 欲望が丸出しになっている

それぞれについて、解説していこう。

会社説明、紹介になっている

三段論法のSTEP2である、志望企業の強みばかりを語るパターンである。例えば、「御社の商品は競合他社と比較し、こんな点で優れている」「創業者の理念が素晴らしい」「ブランドメッセージが素晴らしい」の様に、志望企業を褒め倒してもそれは志望動機にはならない。そこに転職の軸や、オリジナルなエピソードが入ることで初めて志望動機になるのだ。

欲望が丸出しになっている

転職する理由には往々にして、欲望が潜んでいる。例えば「給料をあげたい」「残業を減らしたい」であるなど、今に不満があるからこそ転職を希望するのだ。ただ、それは当然ながら、志望理由にはならない。

今あげたのは、極端な例だが、よくあるのが「自分自身が成長したいから」という志望理由である。冷たい様だが、志望企業からすると君の成長に興味はない。興味があるのは、君を採用して利益につながるか否かである。

この様に、自分の欲望は志望理由とするのはやめておこう。

転職エージェントをうまく活用する

自分なりに志望動機を作成することができたら、次のステップとして転職エージェントに添削をしてもらうと良い。

結論から言うと、企業でによって響く志望動機は違う。なぜなら、企業によって求める人物像が異なるためである。そのため、その企業にあった人物像に合わせた志望動機や職務経歴のアピールをする必要があるからだ。

企業によって、重要視されるポイントは千差万別だ。過去のノウハウからどの様な書き方が志望する企業に受けているのかをエージェントから情報収集するとよい。場合によっては、ウケのよかったエントリーシートを共有してもらえることもある(※個人情報は伏せ、本人に同意をとったものに限る)

転職エージェントはぜひうまく活用してほしい。ここでは、まだ転職エージェントに登録が完了していない人向けに転職エージェントとは何かについて解説していく。

転職サイトと転職エージェントの違いは?

ここで、君たちがすべきことは、転職エージェントに登録することだ。転職サイトには登録しなくてもいい。転職サイトと転職エージェントの違いは、下記の通りだ。

  • 転職サイト:自分で公開求人を見て、興味のある求人に応募する
  • 転職エージェント:転職のプロが君に合った求人を提案してくれる

転職エージェント利用の際に気をつけること

転職エージェントのビジネスモデルは、転職希望者が企業に転職したタイミングで初めてエージェントに報酬が入る。君たち転職希望者には全く費用が発生しない仕組みになっている。逆を言えば、転職が成立しない限り、転職エージェントに報酬が発生することはない。故に、転職エージェントは基本的に転職することを勧めてくる。

また、その中でも転職エージェントにとって楽な転職は「給与が下がる転職」だ。転職先の企業にとっては、他の企業で高い給料をもらっていた優秀な人材が手に入るため、合意がしやすい。故に、安易に給与が下がる転職を提案してくるエージェントには注意が必要だ。

転職エージェントをうまく利用する

上記の注意点を踏まえ、転職エージェントとはうまく付き合おう。

まずは第二新卒でどんな企業がどんな求人を出しているのか。今のトレンドの業界、求められているスキルをエージェントから情報収集するのがいい。その情報を得るだけで自分の市場価値をある程度測ることができる。第二新卒は少子高齢化が進む日本においては、マーケットとしてかなり熱い。エージェントも親身になって相談に乗ってくれるはずだ。

まとめ

職務経歴書を書き終えたと思ったら、エントリーシートの作成と、転職活動の書類作成は本当に時間がかかる。これは余談だが、人気のある大学職員などの一部の職種や企業では、エントリーシートの作成に敢えて時間をかかる様な難しい内容にしているらしい。これは、志望者の本気度を測るためで、中途半端な志望者を採用しないようにするための対策ということだ。

知っておくべきことは、企業も君を採用するのに大きなコストをかけている。故に失敗は許されず、本気だということだ。中途半端な表面的な内容では通用しない。ただ、自分なりのオリジナルのエピソードや経験を添えるだけで、イメージは大きく変わる。どんなに些細なことでもいい。自分なりのエピソードを交えながら、君だけの志望動機を話してほしい。その本気度は必ず採用担当に伝わる。

君の成功を心から祈っている。

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