30代の会社員が損しないための3つの対策

キャリア

こんにちは。シャチホコです。

現在、日本では終身雇用の崩壊が進んでいる。終身雇用が崩壊し年功序列が崩壊すると、一番損することになるのは30代の会社員であると僕は思う。なぜなら、若いうちに安く買い叩かれた時間を回収することができないからだ。

それだけではない。君たちが40代や50代になる時には、社内失業者は本物の失業者になる時代がやってくる。今20代後半〜30代を迎える会社員が損をしないためにすべき3つのことをこの記事では解説していく。

終身雇用が崩壊している事実

僕が「終身雇用は既に崩壊している」と言っても、疑問を持つ人は多いだろう。なぜなら、年功序列の給与体系はまだまだ根強く残っているし、オフィスにいけば働かないおじさんもたくさんいる。しかし、それを裏付ける様な動きが日本経済には事実起きているのだ。まずは、その事実から一緒に見ていきたい。

事実1:名だたる大企業によるリストラ

近年、名だたる大企業がリストラを敢行している。例えば、味の素、三菱UFJ銀行、エーザイ、カシオ、富士通、キヤノンなどといった企業だ。どれも日本の各業界において高いマーケットシェアを収めている企業ばかりだ。

実はこういった企業のリストラには特徴がある。それは、「業績が悪く、経営が立ち行かなくなった末のリストラ」ではなく、好業績の企業がリストラを行なっていることだ。この事実こそが、終身雇用の崩壊を意味していると僕は考えている。

事実2:有識者による「終身雇用は継続できない」宣言

実際に経団連の中西会長や、トヨタ自動車の豊田社長も「終身雇用の継続は厳しい」と公の場で話をしている。終身雇用自体は、国全体の経済が右肩上がりの時には通用する雇用形態だが、成熟化した日本において、終身雇用の維持が難しくなっているのだ。

この2つの事実化から「今後も終身雇用は続く」と断言するのは非常に難しいことがわかるだろう。

事実3:年功序列の給与体系の崩壊

結論から言う。終身雇用が崩壊すれば、年功序列の給与体系も崩壊する。なぜなら、大前提として、終身雇用は「一生同じ会社に勤務するため、年齢に応じた給料の支払いに応じられる」のだ。つまり、若いうちは働いた文に対して少なめの給料だが、歳を取りお金がたくさん必要になった時に多めの給料が保証されるという制度なのだ。しかし、終身雇用が崩壊すれば、「今働いた分は今還元する」という考えにシフトしていくだろう。外資系企業などの多く見られる、いわゆるジョブ型雇用の様な雇用形態になっていくのだ。

ジョブ型雇用については、下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。

終身雇用の崩壊で30代の会社員が損する3つの理由

ここまでで、終身雇用が崩壊する理由は理解できたと思う。一方で、「なぜ30代が損するの?」と疑問に思う人も多くいるだろう。ここでは、終身雇用の崩壊に伴い、30代が損をする3つの理由について解説していく。

理由1:20代の頑張りは年功序列で安い給料になる

今の30代が泥臭く頑張ってきた20代や30代前半というのは、年功序列の世界では安月給に抑えられている。どれだけ成果を出してきたって、ボーナスが若干良くなるだけで急に年収が500万から1,000万になったりすることはあり得ないだろう。

つまり、今までの働きに対して、今までもらった給料が少ないことになる(今までの働き>今までの給料)

理由2:歳を取ったら年功序列は崩壊済み。上乗せ給料はもらえない。

今まで通り、年功序列が継続していれば、若いうちに安く抑えられた給料は歳をとってから回収することができた。つまり、どこかのタイミングで働きに対して、高い給料がもらえるようになる(今の働き<今の給料)。この期間が来ると、今までの働き≒今までの給料という構図が成り立つ。

しかし、年功序列は今まさに崩壊の真っ只中にあり、今後は「年功序列ではなく、成果主義で給料を払います」と言われてしまう。つまり、「今の働き<今の給料」の構図が認められなくなるのだ。今後は、今の働き≒今の給料という構図が続くため、若い頃に安く買い叩かれた給料は取り戻すことができないのだ。

理由3:上の世代と同じ行動をしていると下手すれば失職する

30代の人は、「僕も歳をとったら、ダラダラと仕事をして…」なんてことを考えていると、簡単に失職することになる。終身雇用が終わるということは、社内失業者は本物の失業者になるということである。なぜなら、働きの成果に対して給料が支払われるようになるため、働きの成果が0であれば当然給料も0になるのが普通だからだ。

30代の会社員が損しないための3つの対策

これまでは「新卒で大きい会社に入社すれば、定年まで安定」という考えが常識であったが、今後は会社は定年まで面倒を見てくれなくなる。当然、会社員たちはこれから困らない様に自分で工夫をしていなかないといけなくなる。20代で損した分がどうにもならないとしても、これからの世界で生き残るには工夫が必要なのだ。ここでは、この世界の変化に対応するための3つの対策を紹介していく。

対策1:成果主義の会社に転職する

対策の1つ目は早く成果主義の会社に転職してしまうことだ。早めに成果主義の会社に転職してしまうことで、頑張っても報われない時間をこれ以上引っ張らないようにしつつ、成果主義の環境になれ、結果を出せるスキルを身につけることができるからだ。現状で言うなら、そもそも年功序列や終身雇用がとっくに崩壊している外資系企業への転職はおすすめだ。

注意点は、「最近リストラを行なった企業を選ばないこと」だ。なぜなら、最近リストラを行なった=終身雇用からの脱皮に今まさに苦しんでいる状況だからだ。つまり、まだまだ年功序列が根強く残っている場合が多い。そして、リストラの敢行により現場が混乱している場合が多く、職場環境がよくないことが想定されるからだ。

対策2:副業を始める

対策の2つ目は副業を始めることだ。副業をして、給与所得以外の収入源を得ることでのメリットは2つある。

  • 会社では身に付かないスキルが身に付く
  • 給与以外の収入を得ることで気持ちに余裕が出る

特に給与以外に一定の収入が得られるようになれば、仕事に対してのスタンスも変わる。「最悪クビになっても副業で食っていける」と思えれば、自分らしく仕事をすることができるのだ。

注意点は、副業は立ち上がるまでにどうしても時間がかかる。いまの仕事をしながら、副業の時間を確保していくのはとても大変だろう。しかし、毎日の少しずつの積み重ねが1年後、2年後の君を支えてくれるのは間違いない。

対策3:資産運用を始める

対策の3つ目は資産運用を始めることだ。資産運用はうまくいけば、不労所得となる。これも副業と同じで、給与以外の収入源を作ることで生活に安定感が出てくる。日本は世界的に見て、金融リテラシーが非常に低い。そのため、銀行口座に眠っているお金がたくさん存在している。資産運用を始めない理由は「元本割れのリスクがあるから」だと思うが、金融商品と運用期間によってリスクは異なる。例えば、FXと積み立てNISAではそのリスクは全く異なる。正しい知識を身につければ、資産運用はとても効果的な収入源となるのだ。

リスクを取らなければ、悪くなることはない。しかし、新たに収入源を生み出すことができないことを理解しておかないといけないのだ。

まずは転職エージェントに登録し、相談してみよう

30代が損しないためには、外資への転職、副業、投資が大切であると解説してきた。それを踏まえてまずは、今の職場環境が君にとって最適かを考えてほしい。「外資系企業とは自分の職務経歴を踏まえてどこに転職できるのか?」「副業するための十分な時間が取れるか?」「投資の準備をするための十分な時間が取れるか?」様々な疑問を自分に投げかけてほしいのだ。それと同時に転職エージェントに登録することをおすすめする。

なぜなら、転職を検討している企業のリアルな情報について熟知しているし、ネットでは拾えない様な情報も転職エージェントからは聞くことができる。そして、情報収集において必ず君の役に立ってくれるのだ。

まだ転職エージェントに登録していない人向けに、転職エージェントについて簡単に解説する。

転職活動を始めると、転職サイトと転職エージェントと2つが存在することに気づくだろう。

転職サイトと転職エージェントの違いは?

ここで、君たちがすべきことは、転職エージェントに登録することだ。転職サイトには登録しなくてもいい。転職サイトと転職エージェントの違いは、下記の通りだ。

  • 転職サイト:自分で公開求人を見て、興味のある求人に応募する
  • 転職エージェント:転職のプロが君に合った求人を提案してくれる

転職エージェント利用の際に気をつけること

転職エージェントのビジネスモデルは、転職希望者が企業に転職したタイミングで初めてエージェントに報酬が入る。君たち転職希望者には全く費用が発生しない仕組みになっている。逆を言えば、転職が成立しない限り、転職エージェントに報酬が発生することはない。故に、転職エージェントは基本的に転職することを勧めてくる。

また、その中でも転職エージェントにとって楽な転職は「給与が下がる転職」だ。転職先の企業にとっては、他の企業で高い給料をもらっていた優秀な人材が手に入るため、合意がしやすい。故に、安易に給与が下がる転職を提案してくるエージェントには注意が必要だ。

転職エージェントをうまく利用する

上記の注意点を踏まえ、転職エージェントとはうまく付き合おう。

まずはどんな企業がどんな求人を出しているのか。今のトレンドの業界、求められているスキルをエージェントから情報収集するのがいい。その情報を得るだけで自分の市場価値をある程度測ることができる。第二新卒は少子高齢化が進む日本においては、マーケットとしてかなり熱い。エージェントも親身になって相談に乗ってくれるはずだ。

下記の記事で転職エージェントを使うべき理由を簡単にまとめているので参考にしてみて欲しい。

まとめ

現在は終身雇用が崩壊し、年功序列から成果主義への大きな転換期だ。この期に、何も戦略を持たず、ただただ流されるだけでは、間違いなく損をする。しかし、ここで戦略を練り、体制を立て直すことができれば、その損を最小限に抑えることができるだろう。

嘆いていても何も変わらない。むしろ停滞は明らかに後退する。現状維持ではなく、どんなに小さなことでもいいから行動に移すことだ。

君の成功を心から祈っている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました