転職のメリットとは? 知っておくべきメリット・デメリット

考え方

こんにちは。シャチホコです。

この記事では、転職活動を始めようと思っている君に知っておくべき転職のメリット・デメリットについて解説をしていく。結論から言う。転職は万能ではない。全てを解決してくれる訳ではないのだ。自分なりにメリット・デメリットを天秤にかけ、メリットの方が大きければ転職すべきだし、デメリットの方が大きければ転職すべきではない。

その判断が的確に下すためには、メリットとデメリットを正確に把握することが必要だ。この記事では、下記の観点でメリット・デメリットを解説していこうと思う。

  • やりがい
  • 人間関係
  • スキル
  • お金
  • 時間

「やりがい」について

結論から言う。やりがいについては、転職することでのメリットは大きい。なぜなら、社会人経験を積んでから自分がやりたいことを再度選び直すことが出来るからである。就職活動をし、今の会社に入ろうと決断した時、今の会社はやりがいがある会社だと判断して入社をしただろう。しかし、会社を外からみるのと、実際に中で働いてみるのとでは全く違う。

また、実際に業務経験を積むことで自分の適性についてもイメージが変わるはずだ。僕の場合、完全な営業型人間だと思っていたが、意外と企画や市場分析に興味を持てることを感じた。また、短い期間での小さな達成を積み重ねるより、長い期間を掛け大きなことをやり遂げる方がやりがいを感じられることを感じた。

この様に、実際に働いてみて、会社の特徴や自分の適性を考慮した上で、会社を選び直せる点で転職にはメリットがある。

一方でやりがいを求めて転職する際に注意すべき点もある。それは「自分のやりたい職種が保証されているか」ということである。転職においては、主に「業界」と「職種」の2軸で転職活動を行う。やりがいを求めるならば、「職種」にこだわった方がいいのだ。

例えば君が、これまで営業をしてきて、企画の仕事をしたいとする。その場合、企画職未経験での応募が可能な企業と不可な企業が存在する。また、企画職で応募していても入社して2-3年は現場を知ると言う意味で営業をさせられる場合もある。

この様に、職種においては希望とのアンマッチが起きがちであるため、気をつけてほしい。

人間関係について

結論から言う。人間関係に悩んでいる人にとっては、かなりメリットが大きいが、新しく人間関係を築くという意味でデメリットも存在する。特に上司のパワハラに悩まされている場合は、すぐに転職してほしい。

なぜなら、一度うつ病に掛かると、後遺症が残ってしまうからである。一度うつ病になると、完全復活するまでにかなりの時間がかかることになる。また、君自身の経歴にも傷がつくことになるからだ。

現代は人生100年時代と言われている。君たちも少なくともあと40年は働く計算になる。若いうちに健康被害で身体を壊してしまった際の損失は計りしれないのだ。

若いというのは財産だ。人はいくらお金を払っても、時間を買うことはできない。数年後になって気づくだろうが、君には今だからこそ経験できることや体験できることが沢山ある。その貴重な時間を棒に振ってしまうことは、君の人生を棒に振ることになるからなのだ。

また、パワハラを受けたことがある人なら分かるだろうが、パワハラを受けていると周囲からの目も気になってしまう。上司に問題があるはずでも、それが常態化すると「怒られている側にも問題があるのでは?」と周囲が思う様になる。そうすると、周囲との人間関係もストレスになるのだ。

こういった人間関係を一度リセットできることには、大きなメリットがあると思う。一方で、転職すると社内外で、全く新しく人間関係を構築することになる。新入社員時代の気持ちを思い出してほしい。君は社内イントラはおろか、文房具の位置もわからなかったはずだ。その環境を再度経験することになる。当然慣れるまでには、周りに気を遣う日が続くだろう。このデメリットを許容できるなら転職してもいいだろう。

ただ、繰り返しになるが、パワハラや過剰な残業環境にいる人には、今すぐ転職してほしい。パワハラへの対策や、残業時間への対策は、下記の記事で詳しく書いているため、ぜひ参考にしてほしい。

スキルについて

結論から言う。スキルの観点でみると、転職においてはメリットが大きい。なぜなら、人はどれだけ真摯に業務に取り組んでいても時間が経つにつれ成長は鈍化するものだ。例えば、今の業務を5年間継続しているとしよう。1~3年目の成長と4~5年目の成長を比較して、どちらが伸びしろが大きいだろうか。当然1~3年目の成長だろう。

この観点で言うと、自分のスキルを高めるためには転職は最適解だと言える。なぜなら、簡単に業界を変えたり、職種を変えたりできるからだ。それは同じ業界内でも言うことができる。例えば、三井住友銀行から三菱東京UFJ銀行に転職したとする。当然2社の文化は異なるし、営業スタイル、企画の進め方も異なる。そして、君にとって「2社で同じ業務を経験し、結果を残した(再現性があった)」という事実は市場価値を高めることになる。

注意点としては、大手で働くことや年収に囚われすぎると、下働きが続くこともある。実際に僕の友人でも3社に転職しているが、いまだに若手社員と同じ様な下働きを続けている人間がいる。求人票で募集している職種が具体的にどの様なことをやり、またどのようなポジションで働くのかを明確にした上で、入社した方がいいだろう。

お金について

結論から言う。お金については、退職金や福利厚生という見えないデメリットを把握した上で転職しないと、デメリットが大きくなる。転職活動の初心者が金銭面について見る点は、年収部分である。自分の年収と比較し、大きいか小さいかで比べようとする。しかし、そこには落とし穴が存在する。

例えば、外資系企業の求人票を見てみてほしい。年収がかなり高く設定されていないだろうか。しかし、そこには君が受けている住宅手当や福利厚生は存在しない。外資系企業は全て包含されて高い給料を払う仕組みになっているのだ。中には交通費も全額支給しない会社も存在する。

また、生涯賃金という意味では、退職金についても考えた方がいい。ざっくりだが退職金は満額もらえると、下記くらいの水準である。

  • 大企業:約2,000万
  • 中小企業:約1,500万

しかし、退職金は長く働けば働くほど多くもらえる仕組みになっているため、転職者には厳しい制度になっている。君が転職後に30年くらい働く気があるなら、特に気にすることはないのだが、3~4社今後も転職し、勤続年数が10年も満たない場合は、半額くらいになってしまう可能性もある。さらに、求人情報をみていると、そもそも退職金がない会社も存在する。

どうしても転職活動をしていると、年収の部分に目が行きがちである。しかし、その裏には手当が存在すること、また退職金が存在することを忘れないでほしい。今の会社で60歳まで勤め上げた場合と転職した場合での生涯賃金を算出し、比較してみることをおすすめする。

時間

結論から言う。これはどうしようもないことなのだが、時間においてはかなりデメリットが大きい。転職活動にはどうしても時間がかかる。やるべきことをザッと洗い出すだけでも、転職から入社までの間で下記のことを行うことになる。

  • 自己分析
  • 転職エージェントへのエントリー
  • 転職エージェントとの面談
  • 自己分析
  • 企業・業界分析
  • 筆記試験対策
  • 面接対策
  • 退職の手続き
  • 引き継ぎ
  • 入社手続き

また当然だが、現職をしながら転職活動をすることになるため、現職の仕事以外の時間は全て転職活動に捧げることになると考えた方がいい。仮に君が20代だったとすれば、貴重な時間が転職に捧げられることになる。この事実は理解しておくべきだ。

転職”活動”にデメリットは存在しない

これは転職のメリット、デメリットという観点からズレることになるが、転職活動をすること自体にはデメリットは存在しない。僕はむしろ転職活動はすべきであると思う。定期的に転職エージェントと話したり、転職サイトの求人票を見ることは、自分自身のキャリアの可能性を広げたり、自身の人生の選択肢を広げるためにも大切なのだ。

今の会社に残ることも立派な選択

転職活動は必ず転職につながるものではない。それは、内定が出なかったということだけでなく、仮に内定が出ても結局今の会社に所属することに決めることがあるということだ。これを聞くと君は「転職活動をした時間が無駄になったのではないか」と思うだろう。

だが、実際にはそんなことはない。僕は、「今の会社に残ること」も転職活動におけるゴールであると思う。なぜなら、そこには今の会社に残る明確な理由があるはずだからだ。それは、転職活動をしていない人とは大きな差となる。

自分の選択肢において、自社に残ることのメリットとデメリットを明確にすることで、今の会社で働くことに対しての納得感が生まれる。当然パフォーマンスも上がるし、今度は社内でのキャリア形成を考えるきっかけにもなる。

この納得感があるのと無いのでは、人生の充実感が全く変わる。毎日「この会社で働いていていいのだろうか」というモヤモヤが消える。

将来の保険として活動をしておく

最後に、これはイメージしたくないことかも知れないが、君が勤めている会社は将来どうなるか分からない。経営状況の悪化に伴い、労働条件が著しく悪くなるかも知れない。またリストラに合うかもしれない。実際に、近年のソニーや日立製作所といった大企業がリストラを実施していることや、コロナに伴い、JAL、ANA、JTB等も壊滅的なダメージを受けている。

5年前に誰がこんな状況を想像できただろうか。今後DXやAIの発展のビジネスモデルの転換に伴って、よってより一層業界の淘汰は激しくなる。

そんな危機的状況を目の前にした時に、「会社に頼るしかない」人間にはなるな。つまり、どれだけ労働条件が悪くなっても、今の会社で働くことしか選択肢のない人間になるべきではない。そんな危機に直面した時に、転職活動をすぐに開始できるか。これが運命の分かれ道だ。

少しイメージしてみてほしい。君が45歳になった時に転職活動を始められるかどうか。人は、年を取れば取るほど保守的になる。つまりは、変化を嫌う様になっていく。その時に今の君と同様に転職活動をすぐに始められるかどうか。これはあくまで経験則だが、その年齢で初めて転職活動を始められる人は少ない。

そんな危機に面した時に、今転職活動をしていれば動ける可能性は高い。転職のためのステップを把握し、転職エージェントの使い方を知っている。その経験は掛け替えのないものになるだろう。今転職活動をすることは、将来の保険にもなるのだ。

転職活動をすべき理由については、下記の記事で詳しく書いている。ぜひ参考にしてほしい。

参考:転職エージェントに登録する

最後に参考までに、まだ転職エージェントに登録していない人向けに、転職エージェントについて簡単に解説する。

転職活動を始めると、転職サイトと転職エージェントと2つが存在することに気づくだろう。例を挙げると、リクナビNEXTとリクナビエージェントの違いである。

転職サイトと転職エージェントの違いは?

ここで、君たちがすべきことは、転職エージェントに登録することだ。転職サイトには登録しなくてもいい。転職サイトと転職エージェントの違いは、下記の通りだ。

  • 転職サイト:自分で公開求人を見て、興味のある求人に応募する
  • 転職エージェント:転職のプロが君に合った求人を提案してくれる

転職エージェント利用の際に気をつけること

転職エージェントのビジネスモデルは、転職希望者が企業に転職したタイミングで初めてエージェントに報酬が入る。君たち転職希望者には全く費用が発生しない仕組みになっている。逆を言えば、転職が成立しない限り、転職エージェントに報酬が発生することはない。故に、転職エージェントは基本的に転職することを勧めてくる。

また、その中でも転職エージェントにとって楽な転職は「給与が下がる転職」だ。転職先の企業にとっては、他の企業で高い給料をもらっていた優秀な人材が手に入るため、合意がしやすい。故に、安易に給与が下がる転職を提案してくるエージェントには注意が必要だ。

転職エージェントをうまく利用する

上記の注意点を踏まえ、転職エージェントとはうまく付き合おう。

まずは第二新卒でどんな企業がどんな求人を出しているのか。今のトレンドの業界、求められているスキルをエージェントから情報収集するのがいい。その情報を得るだけで自分の市場価値をある程度測ることができる。第二新卒は少子高齢化が進む日本においては、マーケットとしてかなり熱い。エージェントも親身になって相談に乗ってくれるはずだ。

まとめ

転職は万能ではない。今の君の悩みを全て解決できるわけではない。時間やお金にもデメリットは存在する。そもそもだが、人生はトレードオフになっている。何かを手に入れようと思えば、何かを失うことになる。君が手に入れたいものは何か。それは時間とお金と引き換えにできるものか。その判断は誰でもなく、自分でしてほしい。

一方で僕は転職活動は全ての会社員がすべき健康診断だと思っている。定期的に自分のキャリアを棚卸し、「自分が求めているものは何か」「それは今の会社で働き続けることで実現できるのか」「現在の市場のトレンドは何か」について考える機会にしてみてほしい。最後に少し書いたが、現代社会においては、5年後の世の中の動きは誰にもわからない。イーロン・マスクにもマーク・ザッカーバーグにもビル・ゲイツにも正確に捉えることは不可能だ。だが一方で、少しずつ変化のトレンドをキャッチアップしていれば、見えてくるものは必ずある。つまりは、この先行き不透明すぎる世の中だからこそ行動し続けることに意味があるのだ。

君の人生がうまくいくことを心から祈っている。

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