【結論】大企業からは転職しないほうがいい。するなら大企業への転職をすべき。

考え方

こんにちは。シャチホコです。

僕は約1年前に転職をしています。その際に、前職の大企業から中小企業への転職も選択肢に入れました。それは大企業で働くことに対する不満があったことと、自分が成し遂げたいことを実現するためでした。しかし、結論から言うと、大企業からまた別の大企業へ転職をすることになりました。

この記事では、なぜ僕が大企業から大企業へ転職したのか。また大企業から中小企業へなぜ転職しなかったのかについて、実体験に基づいて解説をしていきます。

▼僕が大企業から中小企業へ転職しようと思った理由

では僕がそもそもなぜ大企業から転職しようと思ったのか。僕自身が思ったことですし、全ての人に当てはまるかはわかりませんが、その背景から説明していきます。

・周りの人みたいになるのが嫌だった

僕が就職活動をしていた時に考えていたこと、それは「大企業に就職すればある程度贅沢できるし、人生の勝ち組になれる」ということでした。しかし、実際に大企業に入ってみると、いわゆる「安泰」のような状況ではなく不満もたくさんありました。

僕の会社は東京に本社があるのですが、周りにいる人は結婚して千葉や埼玉、神奈川といった近隣県から1時間〜1時間半満員電車に揺られ、死んだ魚の目で同じように出勤し帰宅する生活が嫌だと思ってしまいました。

・自然が溢れる地方に住みたかった

僕は入社から6年間九州地方に住みました。いわゆる「配属ガチャ」で地方に飛ばされることになったのですが、この経験が自分の中でとても印象に残っていました。僕が入社当初配属されたのは大分県だったのですが、車ですぐに山や海にアクセスできる環境でした。

子供が生まれた時に、都会でゲームをして遊ぶ子供より自然の中で子供を育てたいという漠然とした思いが生まれるようになりました。また、大分県での生活が忘れられず、人も多くなく自然も多い場所で暮らしたいと思うようになりました。僕の地方配属の体験記は下記の記事でまとめているので、よければ参考にしてください。

そんな中で新卒で入社した大企業から転職することを検討し始めるようになりました。

▼大企業で働くメリット・デメリット

この話を周りの信頼できる人に相談した際に、反応として返ってきたのは「せっかく苦労して大企業に入ったのにもったいない!」ということでした。確かに、僕ももったいないと思いました。でも、本当に勿体ないのか。まずは大企業で働くメリットとデメリットをまとめました。

・大企業で働くメリット

1.高い収入が得られる

大企業で働くことで、中小企業と比較すると容易に高い収入を得ることができます。また中小企業と違い、大企業では年功序列の考え方がまだ色濃く残っているので、とりあえず在籍していれば一定水準までは徐々に給料が上がっていく仕組みになっています。

実力主義のベンチャーを除いて、一般的な中小企業と比較すると大企業の給与水準は高いと言えると思います。

2.働く環境が充実している

大企業は総じて「働きやすい」環境です。就職活動を経験している人ならわかると思いますが、大企業への就職は容易ではありません。そのため、ある程度優秀な人しか入社できないため、人間的にできた人が多いです。

また、最近はコンプライアンスにうるさいため、「セクハラ、パワハラ」といったワードに敏感になっており、以前よりも働きやすい環境になっています。

3.安定している

そして安定しているということです。この「安定している」という言葉には2つ意味があり、1つは「潰れない」ということです。当然ながら大企業はそう簡単には倒産しません。ある日突然職がなくなるということは基本的にないのです。

もう1つは「クビになりにくい」ということです。日本の大企業はパートナーシップ型雇用がまだ色濃く残っています。そのため、実績があげられなくても雇用契約を急に切られることはありません。この2つの意味で安定しています。

・大企業で働くデメリット

1.プロフェッショナルになれない

一方で大企業で働くことでデメリットも生まれています。それは「プロフェッショナル人材になれない」ということです。大企業は組織が大きいため、定期的に異動が行われ、ずっと同じ業務を極めるというのが難しいです。

自分のやりたい仕事に配属されればいいのですが、希望を出し続けてもずっと自分のやりたい仕事にアサインされない可能性もあります。大企業で自分のやりたいことを実現するというのは非常に難しいのです。

2.裁量がない

「裁量がない」というのも大企業ならではのデメリットです。大企業は決裁者がともかく多いです。仮にあなたが普通の担当だとしましょう。そうすると、チームリーダー、課長、部長、本部長、社長といった形で1つのことを決めるのに多くの人の承認が必要となります。

この承認がなかなかおりません。そのため、苦労して考えた内容が、全然違う形になることも日常的にあります。そう思うと、自分の存在ってなんなんだろうと思ってしまうこともあります。

3.退職するまで全国転勤が続く

最後に大企業は退職するまで全国転勤が続くということです。学生時代に就職する時にはあまり気にしませんが、これはとても大きなことです。定期的に地方に異動しないといけませんし、いつどこに飛ばされるかわかりません。

実際に僕も3年スパンでの異動を経験したのですが、かなり大変です。この経験談については下記の記事でまとめているので、よければ参考にしてください。

▼大企業から中小企業に転職するメリット・デメリット

では一方で大企業から転職するメリットとデメリットはなんでしょうか。大企業で働くメリットとデメリットを踏まえて転職するメリットとデメリットをまとめてみました。

・大企業から中小企業に転職するメリット

1.自分のやりたい仕事ができる

2.実力次第で若くから出世できる

3.全国転勤がなくなる

・大企業から中小企業に転職するデメリット

1.給料が低くなる可能性がある

2.社会的信用が落ちる

3.安定がなくなる

この中で解説したいのは、デメリットの中にある「社会的信用が落ちる」ということです。大企業のネームバリューというのは実は大きく、ローンやクレジットカードの審査に大きく影響を及ぼすようです。

実際に大企業からベンチャー企業へ転職した僕の友人は、落ちたことのなかったクレジットカードの審査に落ちてしまった経験があると話していました。

▼僕が大企業から転職しなかった理由

結論からいうと、僕は大企業から大企業へ転職するという選択を選びました。大企業で働くことに不満を感じていた僕がなぜまた大企業へ転職したのかを解説していきたいと思います。

・地方の中小企業より給与がいいから

前述した通り、僕は地方で暮らしたいという思いを持っていました。しかし、地方の企業で働くのと東京の大企業で働くのとでは給与水準が大きく異なります。

仮に、首都圏と地方とを往復するデュアルライフのような形になり、交通費や家賃が倍でかかったとしても給与の差額を考えると十分にペイできると考えたためです。

・働きやすい環境

大企業はやはり働きやすいです。特に残業に対する考え方において、ベンチャーや中小企業と大企業では大きな差があるためです。中小企業やベンチャーではみなし残業や裁量労働が蔓延しており、サービス残業が常態化しているケースが多いようです。

また、裁量はあるものの1人あたりの業務範囲も広く、大企業と比べると給料が低いが仕事が大変になるというリスクがあると考えたためです。

・家庭を持つことになったから

転職のタイミングで僕は結婚をしました。結婚し、家庭を持つと状況は変わります。家族を養う必要がありますし、リスクが高い環境で家族を路頭に迷わせるわけにもいきません。

また、仕事だけに力を注ぐのではなく、家庭を顧みることのできる時間をしっかりと確保したいと考えたためです。

・リモートワークの普及

大企業で働くために、全国転勤はトレードオフの条件だったのが変わりつつあるためです。コロナ禍でリモートワークが進み、居住地が自由になる会社が出てきています。その際たる例が、ヤフーやNTTです。

この2社はいわゆる大企業ですが、全国転勤をなくす働き方へシフトしています。コロナ禍でリモートワークが中心になったことで、全国転勤が宿命ではなくなったのです。つまり会社によっては東京本社の企業で働きながら、地方で住むことが実現できるのです。

・福利厚生が充実している

大企業は福利厚生が充実しています。例えば手当を1つ考えても、住宅手当、扶養手当、最近ではリモートワーク手当など、給与以外の保障制度が充実しています。

また、僕の前職でもそうでしたがここ1-2年で有給消化率を厳しく見るようになっています。年間20日の有給が与えられるのですが、そのうち8割消化を目標にするように言われていました。こういうあたりも大企業ならではの慣習だと思うのです。

▼大企業からは転職しないほうがいい

ここまでで解説した通り、大企業から基本的に転職しない方がいいと思います。ただ、「どうしても今の環境を変えたい」という思いはわかります。ではどうすべきかを解説していきます。

・社内公募制度を使う

「今の環境を変えたい」、「自分のやりたいことを実現したい」と思ったら、まずやって欲しいのは社内公募制度に応募するということです。定期異動ではいつ希望の部署に異動できるかわかりません。

その中で唯一希望の部署に手を挙げて異動できる制度がこの「社内公募制度」です。大企業に勤めている限りは簡単に転職しない方がいいので、まずはこの方法で社内転職を試みましょう。

社内公募については下記の記事で解説しているので、よければ読んでみてください。

・大企業へ転職すべき

僕の結論では、「大企業からの転職は大企業へ転職すべき」ということです。僕自身大企業へ転職してみて感じることは、「同じ大企業でも環境は全然異なるということ」です。

また、僕の会社においては中途採用と、新卒採用では若干キャリア形成が異なります。簡単にいうと、中途採用はプロフェッショナル人材の育成を目指すという点です。というのも、中途採用はプロフェッショナル人材を採用するために行われているのが多いので、定期的な異動がないのです。こういった点でも大企業への転職はおすすめできます。

・中小企業から大企業に戻るのは難しい

大企業に実際に転職してみてわかることは、大企業へ転職してきている人は「大企業出身の人がほとんど」ということです。少なくとも僕の周りにはベンチャーや中小企業出身の人はほとんどいません。

それはつまり、中小企業から大企業への転職が難しいということだと思います。これは一度大企業から中小企業へ出ると、また大企業に戻るのが難しいということです。

▼大企業から転職する際におすすめのエージェント

最後にあなたが大企業から転職する時に使うべきおすすめエージェントについて解説します。僕は転職する時に約20社の転職エージェントと会いましたが、そこで気づいたのは、「大企業へ転職しようと思うと、大企業と繋がっているエージェント」でなくてはなりません。

大企業の求人をよく持っている転職エージェントは下記の通りです。

  • JACリクリートメント
  • リクルートエージェント
  • マイナビエージェント

この3社はいずれも大手ですし、エージェントのレベルも高いので、あなたのキャリアや今後のやりたいこと踏まえて適切な解をくれるでしょう。

▼まとめ

僕自身がそうでしたが、大企業からの転職は非常に勇気が要る決断だと思います。それは、今の環境が恵まれていることに気づくからです。転職活動をするとわかりますが、今の労働条件よりよい企業はなかなかありません。

それは裏返すとあなたが今働いている環境が社会的に恵まれている環境だからです。だから、大企業は簡単にやめないでほしいですし、大企業からは簡単に転職しない方がいいです。

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