【実体験】新卒で「営業やめたい」と思った時に考えるべきこと

キャリア

こんにちは。シャチホコです。

新卒で営業に配属された人の誰もが抱く悩みとして「営業をやりたくない。やめたい。」というものがあると思います。僕も新卒で入社して営業に配属されたのですが、営業現場というのは想像以上に過酷で、何度も「やめたい」と思いました。

この記事では、新入社員で営業職配属になった僕の実体験を基に、営業をやめたいと思った時に考えるべきことと、すべき行動について解説していきます。

▼新卒の配属先は希望していない地方の営業だった

僕は大学時代に広告関係の仕事に興味があり、新卒では宣伝部への配属を希望していました。配属発表前にある人事面談でも宣伝部に行きたい思いを熱く語り、アピールをしたのですが、実際に配属されたのは営業でした。しかも場所は大分県でした笑

僕の初期配属や地方配属については、下記の記事でまとめているのでよければ参考にしてみてください。

▼文系新卒は基本営業配属が多い

僕もそうでしたが、文系新卒の多くは営業職を希望していません。同期と話をすると、大抵が企画職やマーケティング職といった職種を希望しています。しかし、現実は甘くなく、基本的には営業職への配属がほとんどです。

僕の前職の会社は大企業だったのですが、文系社員の80〜90%が全国の営業拠点に配属されていきました。その後20代後半〜30代前半でようやく東京本社に戻るとうパターンがほとんどだったので、若いうちは現場で経験を積ませたいという会社の方針があったのだと思います。

▼新卒の時に営業をやめたいと思った理由

自分で言うのもなんですが、僕は営業の適正自体は決して悪くなかったと思います。では、僕自身がどんな時に「営業職をやめたい」と思ったのでしょうか。その具体的な内容について紹介します。

・土日も電話が鳴り止まない

僕がまず嫌だったのは、「土日も取引先から電話が鳴り止まない」という点です。取引先は、客であるが故にいつでも電話をかけてきます。当時僕は会社用の携帯電話を持たされており、いつ取引先から電話が鳴るかわからなかったので365日24時間持ち歩いていました。

旅行先に行っても電話がなることはしょっちゅうあり、時には京都の清水寺や北海道の小樽運河の船の上、沖縄のフェリーの中でも電話をかけていました。「電話が鳴ったら嫌だな」といつも心が休まらないのが本当に苦痛でした。

・えげつない取引先への移動距離

次に取引先との商談のためのえげつない移動です。大分県という特性上、公共交通機関が発達しておらず、移動手段は基本的に車です。片道100kmは日常茶飯事で、ひどい時には1日500km走行したこともありました。

この長距離の車運転がなかなか過酷で、腰は痛くなりますし、ともかく疲れます。1日かぎりならいいのですが、何日も続いた時は本当に体がボロボロになっていきました。

・毎月実績がリセットされる

これは営業なら誰でも理解できると思うのですが、毎月実績がリセットされることです。今までコツコツと積み重ねてきた実績が、翌月1日にはまた0からになる。

実績が悪い時には確かに救われるのですが、良い時は「また1から始まるのか」と気が滅入ってしまうのも事実としてあります。また、僕の会社の場合実績をあげればあげるほど、比例して目標値も上がっていったので、それも辛かったです。

・毎晩深夜まで続く飲み会

最後に取引先と毎晩のように続く飲み会も「営業やめたい」と思った原因でした。東京にいる同期は大学の友達と業務後の飲み会を楽しんでいるのに、「なんで自分は取引先のおじさんと飲まないといけないんだ」と憂鬱な気持ちになりました。

そしてこれが、基本三次会くらいまで続いていつも深夜に解散になるのです。そうすると、もちろん気疲れもあるのですが、それ以上に肉体的な疲労が日に日に溜まっていき、体がボロボロになりました。その他の営業のつらい実体験については下記の記事でまとめているので、参考にしてください。

▼営業職を続けるメリット

結局僕は「やめたい」と思いながらも、6年間営業を続けました。ここまでは営業の辛い点ばかりを書きましたが、一方で営業を続けることでのメリットもありました。ここでは僕が感じた営業職を続けることのメリットを紹介します。

・お客様の声を直接聞くことができる

僕は営業職の後、希望してサービス企画の部署に異動になったのですが、営業時代の経験というのがかなり活きました。特に営業としてお客様の声を生で聞いていたので、自社の商品の一般的な評価がよくわかっていました。

これはサービス企画の部署に行くとわかることなのですが、企画しかしていない人は自社の商品が売れているのを「自社の商品がイケているから」と思い込んでいます。しかし、実態は営業が必死に交渉して売っているのです。この現場と企画の差を感じることができるのは営業を続けるメリットだと思います。

・自社の商品についての知識が深まる

営業は基本的に自社で作る商品を幅広く提案することが必要です。提案するためには、その商品のことはもちろん、市場環境や競合他社の製品にも精通する必要があります。

そしてこの市場や他社の状況を知っているというのが、自身でサービス企画をするのにかなり役立ちます。僕は、営業として競合他社の商品を知るために自分で実際にユーザとして他社の商品を使っていたのですが、自社の商品との差を痛いほど理解していました。今ではこれがサービス企画の業務の武器になっています。

・コミュニケーション能力がつく

最後にコミュニケーション能力がつくことです。一般的に営業はお客様や取引先の心を動かして商品を購入してもらいます。プロダクトに余程の力がないと、初対面でいきなり成約をもらうことはできません。

お客様や取引先に納得してもらうには相手のニーズを引き出す必要があり、ニーズを引き出すには人間関係を構築する必要があります。仕事は1人ではできません。サービス企画の業務では多くの関係者の協力を得る必要があります。そのために相手の立場に立つことや関係構築するためのスキルを営業では学ぶことができるのです。

▼営業をやめるメリット

では、一方で営業職をやめたいと思っている人が営業をやめるメリットとはなんでしょうか。上述した通り、僕は営業が嫌で、サービス企画に異動しました。実際にサービス企画になって感じる営業をやめるメリットを紹介します。

・体力を使わなくて良くなる

サービス企画の仕事は営業とは異なり、肉体労働が少ないです。取引先に車で行き商品を納品したり、関係構築のために夜遅くまで懇親会に参加する必要もありません。

営業をやめてみて感じるのは、「営業ほど体力を使う職種はない」ということです。また最近感じるのは、リモートワークが進んでも営業は出社頻度が他の職種と比較して高いということです。これは取引先に訪問しないといけないというのもありますが、それ以上に文化的な部分が大きいように感じています。

・土日がちゃんと休日になる

僕の中では実はこれが一番大きかったのですが、営業でないと基本的に土日に連絡が来ることはありません。「ちゃんと土日が休日になった!」という感動は今でも忘れられません笑

社会人としてオンとオフを切り替えるためにも、土日は仕事から離れるだけでも心がかなり楽になります。今思い出すと営業時代は完全に公私混同していて、仕事から解放される瞬間がなかったなと思います…。

・数字のプレッシャーから解放される

最後に営業から離れると数字のプレッシャーから解放されます。営業時代はともかく目先の数字に追われ、未来の数字に追われと数字に追われ続けていたのですが、企画職では驚くほど数字を見ることがありません。

営業時代は、「月初のスタートダッシュ」「月中の中だるみ回避」「月末の追い込み」とずっと追い込みをかけられていたのが、いまでは月末も特に案件が立て込んでいなければゆるゆると仕事をしています。

▼新卒が営業職をやめたいと思った時に考えること

ここまで記載した通り、営業はやめることでメリットもありますが、一方で続けることで次のキャリアのメリットにも確実になります。僕の考えでは、異動できる目処が立つのであれば下積みとして営業を一定期間続けるのはありだと思います。一方でいますぐにでも営業をやめた方がいい人もいると思います。その判断基準は何なのでしょうか。

・どれくらい精神的に追い込まれているか?

まず「営業が自分に合っていなくて、どれくらい精神的に追い込まれているか」です。大企業の新卒にあるあるなのですが、入社当初には「地方配属×営業」というコンボを喰らいがちです。

しかし、このコンボがかなりストレスになります。ただでさえ学生から社会人になり生活リズムが変わったのに、それに加えて住環境も変わり、かつ頼れる人が周りにいないとなると、あなたの心には想像以上に負荷がかかるのです。もし心が壊れかけているなら今すぐにでも営業から逃げ出すべきです。僕が地方配属で心が壊れかけた経験は下記の記事でまとめているのでよければ参考にしてください。

・今の会社の定期異動のスパンは?

次に今の会社の定期異動のスパンを知ることです。つまり、「いつ営業から異動させてもらえそうか」です。これは周りの先輩の年次や、異動状況を見れば分かるのですが、営業から離れる年次というのが大体決まっています。

僕の前職の場合は早ければ5年、遅くても8年くらいでした。実際に僕の場合も6年で異動できました。この期間が長いと、下積みばかりして気づいたらおじさんになっているなんてケースもあるので、事前の情報収集をするようにしましょう。

・今の会社でやりたいことはなにか?

あなたが今の会社から内定をもらい、入社を決めた際にはなにかしら「やりたいこと」があったはずです。日々の忙しい業務の中でその初期衝動は薄れつつあるかもしれませんが、営業での経験がその「やりたいこと」に繋がるかどうかを考えてみるといいと思います。

もしそこでやりたいことに繋がるなら、「下積み」と決めて頑張ればいいと思いますし、一方で繋がらないなら営業をやめるという選択を考えてもいいと思います。

▼営業職をやめる時にすべき行動

では実際に営業をやめるにはどんな行動をすればいいのでしょうか。僕が営業をやめる際には、社内公募の制度を使って異動しました。ここでは実際に僕が行った営業をやめる方法について解説していきます。

・社内公募に応募する

まず最初に社内公募に応募することです。社内公募は自分が希望したい部署を手を挙げて異動できる方法です。

ただし、多くの場合今の部署に配属されてから◯年以上といった条件が設定されているため、新入社員がすぐに応募するのは難しいです。また社内公募は即戦力が求められるため、過去の実績や評価が重視される傾向にあるので、少し足の長い話になると思います。社内公募については下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

・病んだふりをして異動を試みる

これは僕が実際にブラックな部署に配属された時にした方法なのですが、病んだふりをするという方法です。僕は当時月間80-90時間の残業をしており、夜1時くらいまで毎日働いていました。

その際に生活リズムが壊れ、産業医面談を何度か行い、直属の上司に異動を希望しました。この際に産業医にも「異動したい」という旨を伝えていました。実際に異動は叶いませんでしたが、業務量を減らしてもらうことができました。僕が病みかけた経験については下記の記事で詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。

・キャリア申告はボロクソに書く

多くの企業で定期的にキャリア面談なるものが設定されます。内容としては「、自分の現在の業務の適正と今後どのようなキャリアを歩みたいのか」を記載するものです。この内容を基に上司と面談をし、キャリアの棚卸しと次の行動を決めるというものです。

このキャリア申告の中で、今の業務が合っていなくて異動したいという旨を忖度なく記載しましょう。会社としては、若手社員が早期退職することを恐れています。そのため、この記載内容が激しければ、人事と直接面談することができます実際に僕もこの内容を盛りに盛って記載した結果、人事と面談することとなり、上司経由でチームを変えてもらうことができました。

・転職活動を開始する

社内での異動を検討しつつ、並行してすべきなのが「転職活動」です。「え、就職活動したのにまた転職活動?」と思うかもしれませんが、いま社会人3年目までの第二新卒のマーケットが非常に熱いのです。

僕の友達にも新卒時代に入れなかった企業に、第二新卒で入っている人が実際にたくさんいます。この第二新卒のタイミングでどのような選択肢があるのか、を知っておくと一気に視野が広がります。また、今はエージェントとの連絡もリモート中心になっているので、地方にいても東京の企業を簡単に受けることができます。こちらの記事で詳しくまとめているので参考にしてみてください。

▼転職は転職エージェントを使おう!

最後に転職活動を進める際には、転職エージェントを活用すべきであることをお伝えします。実際に僕も転職した際には、転職エージェントを活用して転職を実現させました。転職エージェントの他にも転職サイトなるものがあるのですが、転職エージェントをおすすめする理由は下記の記事で詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。

・自分に合った転職先を提示してくれる

転職エージェントに登録すると、最初にこれまでの職務経歴やキャリアを説明したり、どんな求人に応募したいと思っているかを意識合わせする面談が行われます。

その数日後には、僕が狙える求人を紹介してくれました。業界も幅広く提示してもらえることで、世界観が一気に広まりました。

・ES、面接の準備を手伝ってくれる

転職エージェントは、ESや面接の対策を手伝ってくれます。就職活動と違い、一緒に対策を考えてくれたり、人によってはESの内容も事細かに添削してくれます。

就職活動時代は自分1人で全てやらないといけなかったことに対し、一緒に協力してくれるのでかなり楽に転職活動を進めることができます。そしてここで行ったES作成や面接練習の内容は実は社内公募でも活かすことができるので2度美味しいです。

・転職のノウハウを全て教えてくれる

そしてそもそも「転職活動ってなんぞや?」といった疑問点を全て解決してくれます。転職活動の選考フローや、内定後の退職交渉、そして入社まで事細かくフォローしてくれるので、就職活動と比べるとかなり楽に進められます。

・大企業からの転職のおすすめのエージェント

転職活動を始めるとわかるのですが、転職エージェントは無数にあります。中には個人でやっている人も沢山いるので、悪徳エージェントには注意が必要です。僕は20社ほどの転職エージェントと面談を行ったのですが、下記3社がおすすめです。

・JACリクリートメント

・リクルートエージェント

・マイナビエージェント

この3社はいずれも大手ですし、エージェントのレベルも高いので、あなたのキャリアや今後のやりたいこと踏まえて適切な解をくれるでしょう。

▼まとめ

「営業をやめたい」という気持ちはすごくわかります。周りからは「下積み期間」と言われますが、「いつまで下積み期間が続くんだろう」と不安な気持ちにもなりますよね。

一方で、営業の経験を自分のキャリアの中で武器にすることもできます。そのためには、自分が行きたい部署に行く方法や目処を明確にした上で、「今の下積みが何に繋がっているのか」というのを自分なりに定義づけることをおすすめします。それでもどうしても異動したい場合は、転職活動を進めることをおすすめします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました